Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツは4月14日、TIのDSP「C64x+」を搭載した組み込みプロセッサ上で動作するソフトウェア・ツールキット「医療用超音波診断装置ソフトウェア・ツールキット(STK)」の提供を開始したことを発表した。

同STKは、診断装置で一般的に使用される処理ブロックでの使用に最適化されており、開発者は診断装置の性能向上および低消費電力化を実現すると同時に開発期間の短縮が可能となり、最終的な開発コストの低減につながることとなる。

同STKに実装可能なDSP搭載組み込みプロセッサファミリは、シングルコアDSP「TMS320C6455」、マルチコアDSP「TMS320C6474」、デジタル・メディア・プロセッサ「TMS320DM6446」および「TMS320DM6441」、アプリケーション・プロセッサ「OMAP3530」および「OMAP3525」となっている。

また、STKには、整備されたAPIが搭載されており、モジュールを抽象化したことで、既存システムへの統合が容易で、シンプルな開発を実現することが可能なほか、ベンチマークを搭載したことで、モジュール導入の迅速かつ容易な評価、他製品との比較などが可能となっている。

さらに、すべてのモジュールのドキュメントには、他のコード・モジュールを最適化するモデルとして使用できるC64x+コアに対する最適化手法のコーディング例が記載されている。

このほか、同社ではライセンス後、1年間のアプリケーション・サポートやパッチ・リリースなどのサービスを予定している。

なお、同STKには、製品評価のための90日間無償評価版も用意されているほか、「TMS320C6455 DSP スタータ・キット」も用意。スタータ・キットは同社の販売特約店から購入することが可能だという。