「Webスライス」(Web Slices)は、ブックマークされたページの最新情報を「Internet Explorer 8」(IE8)がキャッシュし、"お気に入り" ツールバーにマウスカーソルが触れた段階でプレビューを表示するという、新たに搭載された機能だ。Webスライスに対応したサイトであれば、ページそのものの最新アップデートのほか、例えば天気予報であれば自分の住んでいる地域の天気情報をWebスライス化して毎回簡単に確認できるなど、応用範囲も広い。

だが実装面で考えてみると、Webスライスで最新情報へのアップデートを実現するには、IEが定期的にWebサイトをチェックする必要がある。当たり前の話だが、ときにこの仕組みが問題となる。一般的な無料公開サイトであれば問題にならないが、例えばFacebookなどのSNSの場合、ユーザーによるログイン作業が必須だ。これはページの情報取得にユーザー認証が必要だということを意味しており、Webスライスの定期的な更新作業でIEが認証をパスしなければならないということだ。

ユーザーが直接Webページにアクセスするならいざ知らず、Webスライスの更新作業はIEがバックグラウンドで行っているため、どのようにコンピュータに自動で認証を通過させるかが問題となる。ここでは、認証の実装方法について考えてみよう。