米航空宇宙局(NASA)は、3月15日19時43分(米国時間。日本時間の3月16日8時43分)に日本人宇宙飛行士でミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)の若田光一氏を乗せたスペースシャトル「ディスカバリー(Discovery)」を、NASAケネディ宇宙センター(KSC:John F. Kennedy Space Center)から打ち上げた。

米フロリダ州ケープカナベルにあるケネディ宇宙センターから打ち上げられたディスカバリー号

今回でNASAのスペースシャトル打ち上げは延べ125回目となり、ディスカバリー号の打ち上げとしては36回目となる。

今回は、STS-119ミッション/国際宇宙ステーション(ISS)組み立てミッション(15A)として、ISSの最後のトラス(背骨にあたる基幹構造)である右舷側のS6トラスの設置が行われる予定。S6トラスには太陽電池パドル(SAW)一対が収納されており、SAWの展開によりクルー6人体制に必要な電力の供給が行われるようになる。

ISSとディスカバリー号のドッキングは打ち上げから約45時間後となる3月17日16時13分(米国時間。日本時間は3月18日6時13分)に予定。ISSとのドッキングを経て、若田氏がサンドラ・マグナス宇宙飛行士と交代で、第18次長期滞在クルーとしてISSで約3カ月することとなる。また、滞在ミッションでは、若田氏は、長期滞在クルーとして初めて、スペースシャトルのロボットアーム(SRMS:Shuttle Remote Manipulator System)の運用を担当するほか、各種の実験などを行う予定。

なお、若田氏の地球への帰還は、2009年5月15日ころの打ち上げを予定しているISSにある「きぼう」の船外実験プラットフォームなどをISSへ届けるSTS-127(2J/A)ミッションを予定している。