デパートの地下、いわゆる「デパ地下」が何かと話題になっておりますが、毎回デパートの屋上の空間だけを散歩する流浪のコーナー、題して「デパ屋探訪」。第5回を迎えました。今回のデパートは、これまでの東京都内の物件を離れ、神奈川県川崎市は、川崎駅前にあります「さいか屋」にお邪魔することにしました。「さいか屋」とは、神奈川の百貨店で、川崎、横須賀、藤沢の3店舗のみと渋い店舗網を繰り広げます。特に川崎店は、本店ということもあり、昔から川崎のランドマークタワーとして親しまれてきました。

JR川崎駅側の交差点から見た「さいか屋」

さいか屋は、戦後間もない1956年に創業し、50年以上の歴史を誇る百貨店です。交差点から見て正面の角だけ折れている直方体の建物で、百貨店の形状としてはオーソドックスなタイプ。

川崎駅前では唯一の百貨店ではありますが、シネコンを中心とした商業施設『ラ チッタデッラ (LA CITTADELLA)』、駅ビルで便利な『川崎BE』、マルイやヨドバシカメラも入っている『川崎ルフロン』とおしゃれな商業施設が溢れ、正直な話、老舗のさいか屋は押され気味です、それでも地下の食料品売り場を中心に、地元のおばちゃん層をがっちり掴んで離さない魅力的な百貨店です。全国のデパートを見尽くしたというデパートマニアに聞いたのですが、現在地方小都市のデパートは、郊外型ショッピングセンターに追われ大変だと聞いておりますが、ここ川崎では最新型の商業施設を向こうに見据え立派に輝いておりますよ。では、屋上に上ってみましょう……続きを読む。