アプレッソ、ソフトブレーン、マイクロソフトの3社は12月17日、ソフトブレーンのSFA(Sales Force Automation)「eセールスマネージャー 7.1」と、「Microsoft Office SharePoint Server 2007(以下、SharePoint Server)」および「Microsoft Exchage Server 2007(以下、Exchange Server)」とを同期させるソリューションを開発したと発表した。

マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャー 西岡真樹氏

eセールスマネージャーはJavaで開発されたSFAアプリケーション。同製品のユーザーの中には、「SharePoint ServerやExchange Serverを使ってグループ/個人のスケジュールを管理している企業も多い」(マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャーの西岡真樹氏)と言い、部署、企業、個人の3種類のスケジュールを多重管理しなければならない状況に陥っているところもあったという。

以前は、連携ソフトが提供されていたが、同製品の提供が終了したことを受け、共同プロジェクトがスタート。キックオフから約3カ月間で、「PIM Synchronizer(仮称)」と呼ばれるスケジュール同期コンポーネントの開発/実証実験を終わらせた。

アプレッソ 代表取締役副社長 CTO 小野和俊氏

3社は、JavaアプリケーションとMicrosoftテクノロジーという、異種環境下での相互運用性確保に成功した点を特に強調。データ連携製品の開発に長く携わるアプレッソ 代表取締役副社長 CTOの小野和俊氏は「以前のMicrosoft製品は、技術情報がほとんど提供されていなかったため、手探りで仕様を解析しながら"たぶんこうなっているのだろう"と憶測し、開発を進めていた。しかし、現在では、Open XMLをはじめ多く技術情報が公開されており、すぐに調べられる。3カ月という短期間で開発できたのは、こうした環境整備が進んだおかげ」と語り、マイクロソフトのプラットフォームがオープンになってきていることを明かした。

共同開発ソリューションのデモ。eセールスマネージャーから1月6日に「客先Aに年始あいさつ」というスケジュールを入力

それがExchange Serverのスケジュールにも反映される

また、3社は、開発が進んできた11月には、共同作成したスケジュール/To Doに関する共通スキーマをMada In Japan Softwareコンソーシアムに提案し、MIJS標準としての検討を依頼しているという。小野氏は「標準のスキーマができれば、製品間の1対1でのすり合わせが不要になる」と説明。今後も、より生産性の高いITシステム環境の実現に向けて積極的に活動していく姿勢を示した。