アイ・ティ・アールは28日、同社のホームページにおいて、今後、企業がどのような観点でクライアント向けのWindows OSを選択するべきかを示したホワイトペーパーを無償公開した。

今回公開されたホワイトペーパーは、ユーザー企業の情報システム部門の意思決定者を対象に、2008年10月に実施されたアンケート調査、および面談によるインタビュー調査の結果をまとめたもの。有効回答数は607件。

ホワイトペーパーによると、回答者の87.1%が現在Windows XPを利用していて、企業ではWindows Vistaの導入が進んでいないことが伺える。同社では、その主な要因のひとつとして、Windows Vistaのもつ新機能や機能強化によるメリットがユーザー企業に正しく伝わっていない点を挙げ、さらに、Windows XPのサポート期間の延長や、次期OSのWindows7に関する情報が出回り始め、Windows VistaではなくWindows 7への移行が選択肢として増えたことも挙げている。

同社では、次期クライアントOSを選択する場合は、安易に外部情報だけで判断せず、ユーザー企業自らがメリットとデメリットを正しく評価することが重要だとしている。また、評価と展開には相当の時間を要するため、先延ばしすることなく可能な限り早期から選定作業を開始することを呼びかけている。