Sさんは、マイコミジャーナルに入ったばかりの新入社員。ある日、上司からこんな仕事を命じられた。イベント用の看板や案内掲示物などを用意しておくようにというものだ。そのイベントとは、マイコミ主催の「.Fes(ドットフェス) 2008 TOKYO」。「school festival for web designers」のサブタイトル通り、いわばウェブデザイナーのための文化祭だ。上司からメールされてきたデザインデータの中には、長さが1メートル20センチという看板もある。さらに、雨天のことも考えて耐水性のある掲示物も揃えておくようにという。

「.Fes 2008 TOKYO」の看板や案内掲示のデザインデータがメールで届いた

咄嗟に思いついたのは、会社の近所にある出力センターに持ち込んでプリントしてもらうこと。あそこなら、どんな要求にも応えてくれるはず。要望を伝えて待っていれば、あっという間にできあがる。それしかないと、SさんはデザインデータをコピーしたUSBメモリを持って席を立った。

しかし、部屋を出ようとしたSさんに「コスト面も考慮するんだよ」という上司の声。そんなとき、Sさんの目に留まったのがカシオの高速カラープリンタ「SPEEDIA N3600」(以下、「N3600」)だった。「そういえば……」。たしか最初に説明を受けたときに、「特殊紙への印刷もできるんですよ」と教えられたことを、Sさんは思い出したのだ。あの時は、そんな機能を使うことなんてあるのかと、虚ろに聞いていたが、確かにいろいろな紙にプリントできると言っていた気がする。「社内でできるならば、簡単だし安上がりかも」とSさんは、マニュアルを取り出して開いた。

ページをめくっていくと、あった。「耐水紙やポスター、長尺紙、厚紙などの多彩な特殊紙にも対応」とある。「なんだ、これでできるんだ」とSさん。「だったら、出力センターに行かなくてもいいか」。メカには弱いSさんだったが、特殊紙の印刷にチャレンジしてみることにした。

いつもの手順で長尺紙などを印刷

N3600でプリントできるとわかったSさんは、用紙を買いに出かけた。ある、ある。雨に濡れても大丈夫なプリント用紙。ふだんは気にならなかったが、こうして見ると、さまざまなプリント用紙があるものだ。Sさんは三菱化学の「カレカ」という耐水紙を選んだ。看板用に縦1メートル20センチもある長尺紙も忘れない。

カシオの高速カラープリンタ「SPEEDIA N3600」は、コンパクトながら多彩な機能を備えている

社内に戻ると、Sさんはさっそくプリント作業を開始。デスクのパソコンで画像を開き、「印刷」をクリック。耐水紙、長尺紙、次々とプリントしてみる。最初は、「こんなつるつるの光沢紙にもちゃんと印刷できるかな」と心配ではあったが、看板のテーマカラーである黄色の発色もキレイ。普通の印刷と変わりなく、呆気ないほど簡単に特殊紙にもプリントできてしまった。……続きを読む

ふつうのプリントと手順は何も変わらない手軽さだ

長さ1メートル20センチもある長尺の看板もあっという間に完成