そして、いよいよ結果発表の時間に。結果は以下の通り(敬称略)。

「カクテル アワード2008」
「ミラノルネッサンス ~新たなる挑戦~」 遠藤真彦 / 福岡県「バー オスカー」
課題製品部門
最優秀賞 「ミラノルネッサンス ~新たなる挑戦~」 遠藤真彦 / 福岡県「バー オスカー」
優秀賞 「東京スカイツリー ~新時代のシンボル~」 宮之原拓男 / 東京都「バー オーチャード ギンザ」
フリー作品部門
最優秀賞 「ジェントルマンズ ショコラ」 江森みずほ / 石川県「サントリー ジガーバー セントルイス」
優秀賞 「パフューム」 谷井要介 / 東京都「バー マスク」

4名の受賞者。左から宮之原拓男さん、遠藤真彦さん、江森みずほさん、谷井要介さん

発表の中で、フリー作品部門の最優秀賞が告げられると、会場から驚嘆の声が上がった。というのも、彼女は競技中、緊張からか手が大きく震え、何度もミスをしていた。シェイクの動きにもぎこちなさがあり、受賞は意外な結果として受けとめられた。審査は各審査表を集計した後、協議によって決められている。その過程は来年以降の応募者のためにも公開されるべきだろうと個人的には感じた。

そして、「カクテル アワード2008」に輝いた遠藤さんのパフォーマンスはメリハリがあり、存在感があった。受賞のスピーチでは、「ショートカクテルにトニックウォーターを使うことがひとつの挑戦だった」と語っている。このカクテルは、甘い香りとさっぱりとした後口に仕上がっている。さらに、「華やかな色を使ったカクテルにしたかった。イメージは"スーパーモデル"でした」ともコメント。隣にいたゲスト審査員の優香さんは、「私もスーパーモデルになった気分。このカクテルは見た目もきれい。お酒に強くない女の子でも好きになるのでは」と絶賛した。

遠藤さんは、「古い伝統から新しい技を見出したい。今までの枠にとらわれない、世界でも通用する斬新さを求め、基本を踏襲した技術でこれからもカクテルを作っていきたい」と今後の抱負を語った。今後の活躍に期待したい。

「カクテル アワード2008」に輝いた「ミラノルネッサンス ~新たなる挑戦~」のレシピ

1.グラスを氷で冷やしておく

2.カンパリ30ml、シャンボール15ml、エックスレイテッド15ml、フレッシュ・ライムジュース1ティースプーンをシェイクする

3.カクテルグラスに注ぎ、トニックウォーター30mlで満たして軽くステアする

4.金粉を吹き付けたレッド・チェリーとバラの花びらをブラック・オリーブに刺して、グラスの縁に飾ったら完成