サントリーは21日、東京・港区のANAインターコンチネンタル東京で「2008 サントリー ザ・カクテル アワード カクテル コンペティション」の最終選考会と表彰式を開催した。同コンペは1994年より開かれており、今年で15回目となる。

サントリー スピリッツ事業部 輸入酒部長・國本与志彦さんの挨拶

今年の応募は全国から約1,000点。指定した製品を使用したカクテルを応募する「課題製品部門」と、サントリーの製品全体から自由に材料を選んでカクテルをつくる「フリー作品部門」の2つがあり、それぞれに優秀賞・最優秀賞を選出する。両部門の最優秀賞受賞者のいずれか1人が「カクテル アワード2008」の栄冠を手にするといった内容である。応募は6月より始まり、書類選考による一次審査、試飲による二次審査を経て、各部門ごとに10名ずつの代表が選出されている。最終選考会では出場者が壇上で実演し、5杯のカクテルをつくる。これを7名の審査員(日本バーテンダー協会2名、日本ホテルバーメンズ協会2名、サントリー1名、ゲスト2名)のうち5名が試飲し、審査していく。

ゲスト審査員優香さん

パフォーマンスも審査対象

審査基準は7つ。ネーミング、味、見栄え、独創性、将来性、マナー、ホスピタリティである。競技時間としてバーテンダーに与えられるのは、3分程度。所作やカクテルの味、カクテルの説明等を通して、技術だけでなく、人柄までを問う内容となっているという。マナーやホスピタリティといった審査基準はまさしく、出場者の資質を問う項目である。会場には多くの観覧者が集まり、競技をじっと見守っていた。

審査では、各バーテンダーのパフォーマンスも対象となる。グラスの持ち方、ボトルの持ち方、さらにはスクリューキャップの開け方まで、磨き抜かれた身のこなしで見る者に息をつかせない。そして、なんといっても見せ場は、シェイカーを振る場面である。出場者のシェイカーの振り方は、それぞれ全く異なっている。シェイクとはつまりリキュールやジュースを混ぜ合わせる作業のことで、簡単にいってしまえば「両手でシェイカーを振り、ミックスさせる」ということだ。しかし、長く力強くやればいいというものでもなく、それだと氷が砕けて溶けることにより味が薄まってしまう。

競技は2人ずつ行われる

どの程度の時間振るかということは、各バーテンダーの経験で導き出されている。氷の音を聞きながらこまめに振る者や、手首をひねってあらゆる角度でシェイクする者がいる。パフォーマンスで印象に残ったのは、笑顔と大胆な演出が印象的な高橋裕子さん(千葉県「東京ベイホテル東急 JUAN」)と、腕のバネを使ってのシャープなシェイクが特徴的な齋藤憲さん(石川県「洋膳坊 楽の市」)だ。

競技と審査はおよそ100分間の費やした。20名の競技が終わると、審査員は別室で協議をするとのアナウンスが入る。最終選考結果が発表されるまで20分ほど時間があり、この待ち時間で、観覧者にビュッフェ料理と全20種類のカクテルが振る舞われた。

課題製品部門については最近の嗜好に合ったタイプが多かったが、フリー作品部門は個性的な作品が並んでいた。美しい色合いの「ポム ドール ~黄金のリンゴ~」(白木千恵子さん / 福岡県「アン カノン」)や、鮮烈で複雑な香りの「パフューム」(谷井要介さん / 東京都「バー マスク」)、紅茶リキュールを使用しながらさっぱりとした後口を実現した「セカンドフラッシュ」(平田剛さん / 福岡県「アルピーヌ」)など、どれもバーテンダーが試行錯誤の末に、完成に漕ぎつけた作品であると感じられた。