STMicroelectronicsは10月27日、視覚ベースの高度運転支援システム(ADAS)向けに最適化したワイド・ダイナミック・レンジCMOSイメージセンサ「VL5510」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、2009年初頭に量産出荷を予定している。単価はベアダイで約1万個購入時で、約20ドルを予定している。

ワイド・ダイナミック・レンジCMOSイメージセンサ「VL5510」

同製品は、極端な照明条件下でも画像を認識し、アクティブブレーキや車線逸脱警告などのアクティブ・セーフティ・システムにリアルタイムで情報を送信することが可能だ。

1024×512ピクセル・フォーマットに基づいており、車載環境における一般的な広角カメラ製品に対応する。ピクセルサイズは5.6μm×5.6μm、感度7.14V/lux、スタンバイ電力15μWを実現しているほか、近赤外域における高い量子効率を実現している。

また、プログラマブルな出力画像サイズと最大34fpsのフレームレート、12ビットのパラレルインタフェースまたはシリアルインタフェース経由で出力されるビデオ(RAW 8/10/12フォーマット)などの機能を備えている。

さらに明度補正および欠損ピクセル補正アルゴリズムも組み込まれており、出力画像にはイメージ・ヒストグラムが埋め込まれるほか、ピクセル応答を調整するための10個のニーポイントが用意されており、センサの高ダイナミックレスポンスをプログラムすることが可能である。