STMicroelectronicsは10月22日、高速データライン(10ライン)に対応するEMIフィルタとESD保護機能を1.98mm×2.08mmのフリップチップパッケージに実装したIC「EMIF10-LCD3F3」を発表した。すでに量産を開始しており、単価は約1万個購入時で約0.45ドルとしている。

同製品は、モバイル機器の周波数帯である900MHz~3GHzにおいて、-40dBの減衰を達成している。また、200MHz(-3dB)の帯域幅、最大30pFのライン容量、および最大6nsの起動および動作停止時間により、高速信号に対する透過的なEMIフィルタ機能を実現している。

入力端子は、IEC61000-4-2レベル4を超す+15kVの接触放電に耐えることが可能だ。また、2次ローパスフィルタには、同社の独自技術であるLC(インダクタンス/キャパシタンス)セルを用いており、既存の代替品と比べ、小さいSi面積を実現している。

さらに、ESD保護機能を内蔵する10個の独立した2次フィルタを実装することにより、フットプリントの小型化と低背化を実現しており、同等のディスクリート製品に比べ、実装面積を最大80%、コンポーネントを最大49個削減することが可能となっている。