米Microsoftが、仮想化製品「Microsoft Hyper-V Server 2008」を無償化する。米国時間の8日、同社仮想化製品開発チームの公式ブログ「Windows Virtualization Team Blog」で明らかにされたもの。製品は30日以内に、同社Webサイトから無償ダウンロードが可能になる。

Microsoft Hyper-V Server 2008は、ハードウェア上で直接稼働する「ハイパーバイザ型 (Type 1)」に分類される、単体版の仮想化サーバー製品。2008年6月の正式リリース以降、28米ドルという低価格で販売されてきたが、競合するVMware ESXiの無償化など外部環境の変化により、無償化へ踏み切ったもの。なお、Hype-V Serverの利用には、親パーティション用として別途Windows Server 2008が必要。

今回の無償化にあわせ、Hyper-Vを運用している複数のコンピュータを統合管理するユーティリティ「System Center Virtual Machine Manager 2008」の提供開始も発表された。対応するシステムは、Windows Server 2008 Hyper-VとMicrosoft Virtual Server 2005 R2、Microsoft Hyper-V Server 2008、およびVMware Virtual Infrastructure 3。

Microsoftは、仮想マシンをオンライン状態のまま移動する「ライブマイグレーション機能」のデモンストレーションを、Windows Server 2008 R2で行うことを予定している。今回無償化が発表されたHyper-V Serverでは対応しないが、次バージョンでサポートされる計画とのこと。