経済・金融を専門とする米大手通信社Bloombergが、Apple CEOであるSteve Jobs氏の死亡記事の準備稿を誤って配信してしまうというトラブルが起こった。

記事は米ニューヨーク時間の8月27日午後4:27にBloomberg Newsを通じて配信された。本文の前に準備稿であることを示す警告、記事化の際にコメントを求めるべき対象者リストなどが記載されており、すぐに報道記事ではないことが分かる。準備稿の内容をアップデートした際に誤って公開してしまった模様だ。Bloombergはすぐに記事を取り下げ、配信ミスであったことを伝えるメッセージを配信した。

死亡記事というと、今年初めにAPがブリトニー・スピアーズの準備稿を用意していたことが騒動になった。スピアーズの場合は若いため話題になったが、通信社や報道機関が著名人の経歴や業績などをまとめた記事を準備しておくのは一般的である。Jobs氏の場合も通信社として当然の用意と言える。ただし同氏は、そのリーダーシップが好調Appleの原動力であると認められている人物だ。また今年6月のWWDC後に健康不安説やAppleの後継者問題を取り上げる報道が目立ったばかり。幸い深刻な影響は見られないが、明らかな誤配信でも大きな反響につながっている。なお、この件に関してApple側からのコメントは出されていない。