――とにかく忙しい温水さんですが(※2008年、すでに7本のドラマと4本の映画に出演している)、お休みとか何をやってらっしゃるんですか?

温水「あんまりアクティブではないですね。連休とかはさすがにないんで。急に休みの日ができたりしたら、お酒飲んだり、友達と会ったりします。明日休みとなったら、『誰かいないかな?』って、凄い沢山の人にメールして誘ったりしてます(笑)」

―ひとりで過ごすよりは誰かと居たいタイプなんですかね?

温水「お酒呑むのは別にひとりでも構わないんです。ひとりでカウンターの隅で本読みながら、呑むとかいうのが好きですね。休みの前日なんかだと、誰かに『ちょっと飲まない?』ってメールして、そのまま夜中か朝まで呑む事が多いです(笑)。昼から休みの日は、午前中は寝てて、午後からとかあてもなく車でドライブしたりしてたんですけど、今はもう、ガソリン高くなっちゃったんで……」(※ガソリン代高騰を嘆き、かなり寂しそうな表情を浮かべる温水さん)

――ひとりであてのないドライブって、温水さんっぽいですね。

温水「そうですかねえ。前はよく、あてもなく第三京浜乗って横浜まで行ってただ帰って来たりとか、東名高速道路にフラっと乗って、小田原くらいまで行ったりとかしてたんですよ。それにしても趣味がお酒呑む事とドライブって、僕も本当に趣味が少なくて、駄目ですねえ……」(※必要以上に恐縮する温水さん)

――もしかして、温水さんは仕事が趣味になってるんじゃないですか?

温水「仕事は仕事でやっぱり面白いんですけど、『ちゃんとしなきゃいけない』っていうのがありますし、趣味ではないですね。楽しい仕事もありますけど、体力的辛い仕事もありますし。でも、作品が出来上がり、完成した映像を観たときに、『あぁ、つらい思いした分いい作品出来たな』って思えますし……」

――温水さんは、こうしてお話していると、普通の人という印象なんですが、どうすれば温水さんみたいな俳優になれるのでしょうか?

温水「"どうやったら役者さんになれるんですか?"って若い人から沢山訊かれるんですけど、いろんな方法があって……。僕の場合は、たまたま入った『大人計画』が大きくなって、いろんな人と出会えたからという気がします。努力だけでは駄目な世界なんで、具体的にどうすれば良いとは言えないのですが、僕は凄く人と会うのが好きだったんで、時間を惜しまずに人と会ってたっていうのは大きいと思いますね。人と会って話するだけで自分の為にもなりますし、仕事の機会も増えます」

――とにかく出会いが大切なんですね。ところで、温水さんはこれからどんな俳優人生を送っていきたいと考えているんですか?

温水「10年先、20年先の大きな目標はないんです。今の僕は、こういう気弱な感じのイメージで、役を頂く事が多いんですけど、それとはまた違ったところで、今まであまりやらなかったタイプの役にも挑戦したいですね。今回の『ザ・プロローグ ぬくみ~ず7』の伝説の殺し屋みたいな、新しい違った役は是非やりたいですし、ジャンルを超えて演技じゃなくても、例えば本を出すとかそういう違う表現もやりたいです。一昨年の大田クルーみたいな歌の仕事も、純粋に面白いと思います」

テレビや映画、バラエティ番組のイメージのまま、気弱そうな口調で、恐縮しつつ、自身の事を語ってくれた温水。だが、その礼儀正しく控えめに見える姿の奥底には、演じる事に対する強い情熱が確かに感じられた。『ザ・プロローグ ぬくみ~ず7』では、そんな温水の役者としての本領が遺憾なく発揮されている。

ザ・プロローグ ぬくみ~ず7

フジテレビと共同テレビが誇る7人の演出家たちが、温水洋一をフューチャーしてドラマのプロローグ部分を撮り下ろした。各エピソードでは、山崎真美、川村ゆきえ、陰山泰、阪田マサノブ、アンジャッシュ、森下悠里、滝沢乃南など豪華キャストが温水洋一と共演。「フジテレビOn Demand」とDVD鑑賞後の投票で1位を獲得した作品のみ、完結編が撮影されるという視聴者参加型のドラマ

発売中 3,990円 発売元:フジテレビ映像企画部・共同テレビ・ポニーキャニオン
販売元:ポニーキャニオン

インタビュー撮影:中田浩資

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