中国のIT業界調査機関である「中国インターネットネットワーク情報センター(中国互聯網絡信息中心、CNNIC)」はこのほど、2007年の中国における青少年によるインターネット接続行為に関する報告書(2007年中国青少年上網行為研究報告)を発表した。本レポートでは、同報告書を踏まえ、青少年のインターネット利用をめぐる最新事情と問題点を明らかにしたい。

全ネットユーザー中、6才~24才の青少年ユーザーが最多

同報告書によると、青少年インターネットユーザー(青少年網民)の定義を、「過去半年以内にインターネットを使用したことのある6才~24才の中国公民」としている。青少年ネットユーザーの人口は、2007年12月31日時点で1億700万人。中国のインターネット人口全体の51%を占めており、最多の年齢層となっている。

青少年におけるネット普及率は24.2%に達しており、全世代におけるネットユーザーの割合である16%より8ポイントも高い。青少年が中国において最も活発なネットユーザーとなっている状況が見て取れる。

青少年ネットユーザーの内訳をみると、学生が56.3%、社会人が43.8%。ネットを利用する社会人の中で、高卒以上の学歴のある者は46.2%を占め、青少年ネットユーザーの学歴が比較的高いことを示している。

また、青少年ネットユーザーの性別割合は、男性55.1%、女性44.9%で、男性が女性より積極的にネットに接している現状を表している。さらに、社会人の青少年ネットユーザーにおいても、男性が59.5%、女性が40.5%と男女間に大きな格差がみられる。学生の青少年ネットユーザーにおいては、男性51.6%、女性48.4%となっており、社会人における男女格差のほうが学生に置ける男女格差より16ポイントも高い状況となっている。教育機会などにおける男女格差が、社会人になると一層広がることが分かる。