トレンドマイクロは、ウイルス対策、スパイウェア対策、スパムメール対策、フィッシング対策などのメールセキュリティ ゲートウェイサービスをSaaS型で提供する「Trend Micro InterScan Messaging Hosted Security」を、8月27日から提供すると発表した。

トレンドマイクロ マーケティングプログラムマネージャ 小林伸二氏

従来、このようなエンドポイント向けのセキュリティゲートウェイは、企業が自社で購入し設置するケース多かったが、パターンファイルの更新を頻繁に行ったり、障害発生時の対応など、中堅以下の企業には、非常に負担の大きい作業であった。そこでトレンドマイクロでは、同社のデータセンターにて、ウイルス対策、スパイウェア対策、スパムメール対策、フィッシング対策などのメールセキュリティのゲートウェイサービス提供する本サービスを開始した。同社のマーケティングプログラムマネージャの小林伸二氏は「いまは大丈夫だが、今後パターンファイルサイズが大きくなると、システムリソースを圧迫する可能性がある。ゲートウェイでスパムメールの流入を食い止めるのが、後の連鎖を防ぐ有効な手段」と語った。

運用イメージ

導入企業は、DNSサーバのMXレコードを変更することで利用でき、各企業のメールサーバには、スパムメールやフィッシングを誘導する有害メールを除去した正規のメールのみが提供される。トレンドマイクロでは、これによりディスクの増強などの新たなIT投資も抑制でき、有害メールを処理する時間もなくなるため、生産性も向上するとしている。

なお、除去された有害メールはトレンドマイクロのデータセンターで5日間保存され、その間は各ユーザーは個別にログインして、有害と判断されたメールを確認でき、必要であればダウンロードもできる。

各ユーザーが確認できる隔離されたメール

また、管理者向けにはポリシー設定機能のほか、トラフィック量、脅威の詳細状況などのレポート機能が提供される。

ポリシー設定画面

レポート画面

価格は、アカウント単価×アカウント数による年間利用料金という体系になっており、ユーザー数が多いほど安くなっている。詳細は以下の表の通りだ。

アカウント数 アカウント単価
5-24 5,700円
25-49 5,130円
50-99 4,420円
100-249 3,540円
250-449 2,870円
500-999 2,310円
1000-1999 2,130円
2000-4999 1,890円

同社の試算によれば、アカウント数が300の場合、自社運用に比べ129万円程度コストを削減できるとしている。

トレンドマイクロの試算による、ユーザー300人における自社運用の場合とのコスト比較