HTMLを規約にそった記述にすることは最低条件として要求されることだが、最後の状態ではない。まずHTMLを規約にそった記述にし、さらに次の段階でアクセサビリティに対応できる形式であったり、必要になる情報を追加したり、もっと小ざっぱりとさせてブラッシュアップさせた方がいい。

Kevin Yank氏がSitePointにアップした4 Easy Ways To Spruce Up Your HTML Markupはその点でかなり興味深いドキュメントだ。同氏はこれまでの経験からHTMLドキュメントを小ざっぱりとさせるための4つの方法を紹介している。要約すると次のとおり。

  1. h1、h2、 h3などのヘッダ要素を厳密に階層化する。h2のあとでh3を飛ばしてh4をつけるといったことをしない。ヘッダ要素による階層化はFirefoxのエクステンションWeb Developerを使うとわかりやすい。InformationからView Document Outlineを選択すると階層構造が表示されるようになる
  2. HTML文書内リンクにname属性ではなくid属性を使う。古いやりかたで<a name="target">のようにしてname属性を使うものがあるが、<h2 id="target">のようにid属性を使った方が小ざっぱりと仕上がる
  3. html要素に言語を指定する。たとえば<html lang="en">など
  4. 文字エンコーディングを指定する。たとえばhead要素内のmeta要素でcontent="text/html; charset=UTF-8"のように指定

ヘッダ要素を階層化させることはナビゲート向けスクリーンリーダなどのアクセス技術にとっても意味がある。文書としても内容を整理することになりお勧めだ。それ以外どれも基本的な内容だが、HTML文書をブラッシュアップするにはわかりやすい指針だ。HTMLのブラッシュアップを検討している場合には同氏のドキュメントを検討してみてほしい。

4 Easy Ways To Spruce Up Your HTML Markupに寄せられているコメントには、h1要素はHTML文書に1つにした方がスマートであること、idはIEで特定の操作をした場合に問題があるのでそれは注意した方がいいこと、といった議論もおこなわれている。コメントにも参考になる情報が多いのでWebデザイナはそちらもチェックしてみるといいだろう。