自治体の業務効率化を実現するノウハウが一冊のハンドブックに――。東京都江戸川区とマイクロソフトによる「事務加速プロジェクト」の取り組み内容が、『自治体業務改善ハンドブック』にまとめられた。PCを活用して各種業務の非効率性を改善するイメージを紹介したもので、他の自治体からの要望に応えて、自治体や外郭団体などの職員を対象に配布される。同区では本プロジェクトを通じて一部の業務では年間作業時間の約40%を削減できる見通しという。

江戸川区では、新たな情報システム基盤の導入にともない事務加速プロジェクトに取り組んでいる。ワークフローの見直しや職員のPCスキル向上を通じて、自治体業務のスピーディな遂行を図るもので、マイクロソフトが同プロジェクトの運営や技術情報の提供を行なっている。同社がテストケースとして「定型的な情報を定期的に各部門から広く集める業務」におけるPC活用の効果を測定したところ、年間作業時間の約40%を削減できることがわかった。自治体業務改善ハンドブックは、そのための具体的なノウハウをまとめたもの。計算や集計の手間、書類の保存場所の問題、書類の検索といった業務の非効率的な部分を、PCの活用によって改善する方法を紹介。また、実際に現場でそうした改善運動を進めるために必要なステップについてもより実践的な紹介がなされている。

ハンドブックはA5サイズ/32ページ構成。江戸川区で配布しているほか、マイクロソフトのWebサイトでは先着100名へのプレゼントを実施中。配布終了後は、PDFまたはXPSファイルによる提供に替わる予定だ。

マイクロソフトは江戸川区の例だけでなくさまざまな公共機関との取り組みを推進している。電子政府・電子自治体プラットフォーム「CGF(Connected Government Framework)」や、職員のITスキル向上を支援するEラーニングサイト「自治体スタディ・ジェーピー」の提供などもその一環。そうした同社の取り組み例は公共機関ホームページで参照できる。

「自治体業務改善ハンドブック」内容

  • 第1章……自治体を取り巻く環境
  • 第2章……業務見直しチェックリスト
  • 第3章……江戸川区での取り組み
  • 第4章……現場での業務改善活動の進め方