FreeBSD Foundationは2008年5月、ボードメンバに佐藤広生氏を迎えいれたことを発表した。FreeBSD Foundationがボードメンバへ同氏を迎えいれた背景には、アジア地域におけるFreeBSD Foundationのプロモーションを推進する狙いがある。同氏はFreeBSD core teamのメンバを務めるほかAsiaBSDConの運用で中心的役割を果たしている。

FreeBSD FoundationはThe FreeBSD Projectの活動を支援する目的で設立された非営利法人。ライセンス交渉など人格権が必要となる場合の交渉役を務めるほか、法的なコンサルティング、寄付金の窓口としてや寄せられた寄付金を活用するための組織として活動している。FreeBSD開発で資金が必要になるポイントに支援を実施し、国際会議への渡航費援助、ハードウェアの購入/運用などを担当している。Javaバイナリパッケージも同ファウンデーションのもとで提供される。

同ファウンデーションはこれまでおもに英語圏で活動をしてきた。今回佐藤氏をボードメンバにむかえ入れることで、アジア地域におけるFreeBSD Foundationの活動を促進させる狙いがある。これまでFreeBSD Foundationと連絡をとるにはボードメンバと英語でやりとりを実施する必要があったが、同氏が加わったことで日本語でアクセスできるようになったことは日本の企業にとっては特記すべきことだ。

佐藤氏やボードメンバの一人であるRobert Watson氏はFreeBSD core teamのメンバでもあるが、同チームは夏までに選挙が実施され新しいcore teamへと新ためられる。FreeBSD Projectは2年ごとに選挙を実施しcore teamのメンバーを更新している。

core team選挙後にはFreeBSD 7.1-RELEASE/6.4-RELEASEのリリース作業が取り組まれる見通し。6系はこの6.4-RELEASEが最終となり、セキュリティ対応もExtendedである2年間に設定されるとみられる。6系を採用している場合には6.4-RELEASEへ更新後、7.1以降のバージョンへのアップデートを計画されたい。