韓国自動車販売大手の大宇自動車販売は、米パラマウント・ピクチャーズの系列会社Paramount Licensing Inc.と共同で「パラマウント ムービーパーク コリア」を建設すると発表した

パラマウント ムービーパーク コリア(以下、ムービーパーク)は、パラマウントブランドの映画テーマパークおよびリゾートだ。大宇自動車販売が所有する仁川市松島地域の49万9,575平方メートルにおよぶ土地に、総額1兆5,000億ウォン(約1,483億3,318万円/1円=0.0988ウォン)を投資して造成される。

パラマウント ムービーパーク コリア造成推進のためMOUを締結。左から2番目が大宇自動車販売社長のイ・ドンホ氏、中央がParamount Licensing Inc.社長のMichael Corcoran氏

パラマウントが保有する豊富なコンテンツが活用されることになるこのムービーパークは『ミッション:インポッシブル』シリーズなどの映画を題材にした数多くのアトラクションが楽しめる「ムービーテーマパーク」、年間通じて利用可能なプール施設「ウォーターパーク」、関連商品のショッピングや食事が楽しめる「パラマウントプラザ」、そして「パラマウントグランドホテル」などから構成される。

松島地域は、2020年の完成を目指して現在整備が進められている「仁川経済自由区域」の一部だ。この地域には最先端のITインフラを備えた「松島ビジネスパーク」やIT企業団地などの施設が造成される予定となっており、大宇自動車販売では「松島の地理的条件や各種リゾート、便宜施設などによるシナジー効果」を見込んでいるようだ。

ムービーパーク建設推進のため、大宇自動車販売とParamount Licensing Inc.はジョイントベンチャー「PMP(Paramount Movie Park) Korea株式会社」を設立した。PMP Koreaは、大宇自動車販売のほか、アジア地域でParamountのライセンスを保有している米East Gate EntertainmentやLLCが共同で設立したものだ。

さらにPMP Koreaは、英バークレイズ銀行および韓ウリ銀行と、金融に関するMOUを締結した。バークレイズ銀行は海外からの投資誘致を、ウリ銀行は韓国内の投資誘致を、それぞれ担当する。誘致活動は10月までに行われる予定だ。

ちなみに大宇自動車販売はその名の通り、本来は自動車販売を行う企業だが、建設や金融といったさまざまな事業にも進出している。今回テーマパーク事業に参入するのも「持続的な事業多角化のため」と説明する。同社ではムービーパークの入場数について「年間約500万人以上」と予測。「韓国のテーマパーク業界に少なからず地殻変動をもたらすだろう」と自信を持つ。ムービーパークの完成は2011年の予定だ。