新日鉄ソリューションズ、日本オラクル、デルの3社は、「Oracle VM」を軸とした仮想化ソリューションを6月2日より提供すると発表した。

今回3社が提供するソリューションは、新日鉄ソリューションズが窓口となり、各種SIサービスを提供。オラクルは、Oracle VMやデータベースなどトータルソフトウェアプロダクツに対するサポートを、デルはサーバやストレージの提供ほか、Unbreakable LinuxやOracle VMのサポート行う。

三社協業のポイント

仮想化導入においては、サーバ統合と同時に、サポート切れのハードやOS上で稼動するレガシー資産を、最新のハードへ移行するニーズがあるが、ベンダーの動作保証が受けられず、障害発生時の負荷やリスクが高くなるため、開発環境や検証環境での利用に留まっているという現状がある。新日鉄ソリューションズ ITインフラソリューション事業本部 ITエンジニアリング事業部長の大城卓氏はこれについて「ベンダー保障や価格の問題から、ユーザーは仮想化のメリットを享受できていない」と語った。

そこで、新日鉄ソリューションズは、同社独自の仮想化技術検証センター『NS Solutions Virtualization Technology Center(NSVTC)』を設立し、ベンダー認証の製品群・構成を対象に実運用を意識した検証を行い、ユーザーに動作保証を受けた構成による実証済みソリューションパッケージを提供することにより、仮想化の導入を促進したい考えだ。 また、同社は仮想化アセスメントサービス、仮想化エンジニアリングサービス、仮想化マイグレーションサービスなどの仮想化ソリューションサービスを提供する。

新日鉄ソリューションズが提供する仮想化ソリューションサービス

6月から提供する第一弾では、開発・検証環境向けのソリューションパッケージ(2,000万円~)を提供。さらに本年中に、本番環境適用可能なソリューションパッケージのリリースを予定している。

仮想開発環境パッケージ

日本オラクル 製品戦略統括本部長の三澤智光氏は「我々は単なるサーバの物理統合だけでなく、データやアプリケーションの論理的統合を目指していく。それによってTCOの削減とサービスレベルの向上が実現できる」と語った。

また、新日鉄ソリューションズ 大城卓氏やデル コーポレートディレクター アドバンスド・システムズ・グループ本部長 町田栄作氏は、VMwareやHyper-Vなど他の仮想化環境についても、今後検討していくと語った。

左から日本オラクル 製品戦略統括本部長 三澤智光氏、新日鉄ソリューションズ ITインフラソリューション事業本部 ITエンジニアリング事業部長 大城卓氏、デルコーポレートディレクター アドバンスド・システムズ・グループ本部長 町田栄作氏