――商品のラインナップを最終的に決める要素は何でしょう?
「先ほどおっしゃったように、自分が欲しいもの。あとは版権、ライセンスですね。それのからみがありますから、他社との競合ですとかバッティング、住み分けによって商品として"できる"、"できない"というのはもちろん出てきますね」
――商売としてやる以上、避けて通ることはできない……。
「それはビジネス上の都合ですから、こちらが全部すべてこういう形でやりたいっていっても、そういうのはよそでやってたり……そういうことはもちろん、たくさんありますから。できる範囲では自分の気の済むようにやりたい、っていうところですね」
――素材やサイズによって、やる・やらないという偏りが生じたりすることはないんですか?
「それはそれぞれのキャラクター、それぞれの商品に応じた素材と大きさっていうのでやってますから。エイリアンなんかは、60cmサイズですね。このぐらいの大きさでないと、ディテールが最大限に発揮できないと」
――60cmというのは、どのようにして決まったサイズなんでしょう?
「これ以上大きくなっちゃうとジャマであるとか、ソフトビニールでは倒れてしまったりとか具合が悪い。でも、小さいとなかなか満足のいくところまでできないと」
――といっても、やはり60cmに特別こだわるということでもないと……。
「エイリアンはこれ一体だけですからね。ここで完結しますけど、じゃあ何でもかんでも60cmで、って言ったらメトロン星人とか、ウルトラ怪獣全部60cmで作ってたら大変なことになるので。そういった意味で、自ずとラインに応じた仕様で」
――商品の内容によって、それぞれに違ってくるわけですね。
「それが他社とかぶらなければ……かぶってもオッケーなところもありますし。かぶったらダメっていうところもありますし。そういうところで、仕様が決まっていくって感じですね。これやりたいなって言っても、残念ながらできないとか」
――こちらの1号、2号は、桜島のライダーですか?
「そうですね」
――ということは、そのエピソードのデザインで、スーツアクターは誰それみたいな特徴も含めてお作りになってらっしゃる……。
「ええ。体型とかももちろんそうですし、シーンによって原型作ってる人間に言わせると、ベルトを上下逆さに付けてる場面があったりだとか、飾りが違うだとか目の色が違うとか、もう無限に細かいこと言いますから」
――実際のドラマに合わせようとすれば、当然そうなりますよね。
「まあ、そこをなるべく再現できるところまで、忠実にやろうということでやってますけれども。こういった商品では桜島のライダーはあまり例がなかったので、そこをやろうと」
――怪人のラインナップも同じように考えてらっしゃいますか?
「怪人も1話から始められることが多いんですよね。やっぱり蜘蛛男やって、さそり男やってとか。わりとそのへんは商品が充実してるんですけれども、それで続いていくのかというとなかなか長続きしなくて、後ろの話数までは行かないっていう繰り返しが多いので……」
――よくありますね。
「だったら、もう中盤の桜島のライダーと絡むところの怪人をバーンとやって。ということで今作ってるんです。ダブルライダーの登場する回のゴースター、イソギンチャック、ギルガラス……そういったところのラインナップ、というところで今考えてます」
――よく分かりました。今後のご発展を祈ります。どうもありがとうございました。