米Yahoo!は24日(米国時間)、インドにある民間の計算機科学研究所Computational Research Laboratories(CRL)と共同でクラウドコンピューティング研究を行うと発表した。CRLのスーパーコンピュータ「EKA」とYahoo!が開発を進めるソフトウェアを組み合わせ、インドの学術機関などを対象にクラウドコンピューティング環境を提供する。

CRLはインドの大手企業グループであるTataグループに属する研究所で、持株会社であるTata Sonsの子会社である。昨年11月に発表された世界のスーパーコンピュータ番付「TOP500」では、CRLが保有するスーパコンピュータ「EKA」は世界第4位に格付けされている。

EKAは、米Hewlett-Packard製の「Cluster Platform 3000 BL460c」に独自のルーティング技術などを実装したものである。1万4,400個のプロセッサや28Tバイトのメモリ、140Tバイトのハードディスクを搭載し、最大180TFLOPSの処理性能を備えている。

このEKAに、クラスタ開発用のオープンソースのプラットフォーム「Hadoop」や、Yahoo!の研究開発部門であるYahoo! Researchが開発した並列プログラミング言語「Pig」などを実装し、クラウドコンピューティング環境を構築。多くの研究者や開発者が利用できるようにする。