AMDは20日 (米国時間)、高速なマルチメディア機能を提供するライブラリ「AMD Performance Library (APL)」をオープンソース化、「Framewave 1.0」として一般公開した。ライセンスにはApache License v2.0を適用、2次的著作物を含め自由に開発 / 再配布できる。

APLは、AMDプロセッサを対象とした3,200種以上の関数で構成されるライブラリ。メモリ / スレッド管理といった基本機能から、フォーマット変換や色モデル変換などのイメージング処理、ベクトル演算や固定精度演算といった算術 / 統計処理、MPEGやH.264など各種動画フォーマットをサポートしたエンコード / デコード処理まで、マルチメディア系アプリケーションの高速化と開発の省力化に貢献する。Intel Integrated Performance Primitives (IPP) との互換性も備えている。

AMDはAPLの開発を3年前に着手している。同社は今回のオープンソース化について、マルチメディアアプリケーションの性能向上に貢献し、コミュニティによりライブラリが機能強化 / 最適化されることを期待しているとコメントしている。

APLのビルドには、コンパイラ (MSVC / GCC / Sun CCをサポート) のほか、Python 2.5.1以降と、GNU Makeに代わるコンパイル支援ツールSCons 0.97以降が必要。現時点では、WindowsとLinux、SolarisとMac OS X / Darwinが対象プラットフォームに挙げられている。