アップルは2月19日、SANファイルシステムの最新版「Xsan 2」を発表した。管理ツールが一新され、これまで以上に簡単なセットアップと管理を実現。MultiSANという別個のSANボリュームへの同時アクセスを実現する新機能が追加された。対応OSはMac OS X v10.5 またはMac OS X Server v10.5以降。Brocade、QLogic、Ciscoなどのベンダーから発売されるXsan対応Fibre Channelスイッチ、Xserve RAIDおよびPromise TechnologyのRAIDソリューションをサポートする。価格は1ライセンスあたり119,800円。

Xsan 2

Xsan 2のセットアップでは、Leopard Serverのサーバ・アシスタントが自動的にFibre Channelエリアネットワークを認識し、SANセットアップアシスタントがボリューム作成からワークステーションやサーバのセットアップまで分かりやすくユーザーをガイドする。Xsan Adminがバージョン2となり、SANを構成するコンポーネント情報を一覧できるインスペクタ、NAS同様の操作が可能なアクセスコントロール、電子メールによるアラート機能など、よりシンプルなSAN管理が可能になった。またSpotlightがSANボリュームの中身をすばやくスキャンし、ユーザーは的確に目的のデータを絞り込み、ファイルを開くことなくFinderからプレビューできる。

Xsan 2は異なるデータタイプやファイルサイズ、利用シナリオに、インテリジェントに対応し、理想的なパフォーマンスを引き出すコンフィギュレーション、データ配置、ストレージ・プーリングなどを実現する。管理者は非圧縮HDビデオのような非常に大きなファイルから小さなデータセンターファイルまで、ファイルタイプを選択するだけで、それぞれに最適なボリュームワークロードを設定できる。

MultiSANにより、別個のXsanメタデータコントローラでホストされているXsanボリュームに1台のワークステーションまたはサーバからアクセスできるようになった。例えば、制作と放送用に別々のSANボリュームを使っている報道局など、複数のXsanボリュームへのアクセスが必要なユーザーにとって便利な機能となる。また別個のXsanコントローラでのボリュームのホストはパフォーマンスや信頼性の向上につながる。