Mozilla Foundationは19日 (米国時間)、メールとコミュニケーションツールにターゲットした子会社「Mozilla Messaging」の業務開始を発表した。当面はメールクライアント「Thunderbird 3」の開発を中心に業務を展開する。

新しいMozilla系企業「Mozilla Messaging」のWebサイト

Mozilla Messagingは、非営利団体であるMozilla Foundation完全出資の子会社。同じく完全出資子会社のMozilla CorporationはWebに照準を合わせるのに対し、Mozilla Messagingはインターネットのメッセージングとコミュニケーションに焦点を当てる、と両社の目的は異なる。

Mozilla MessagingのCEOには、元ActiveState最高技術責任者のDavid Ascher氏が就任。Mozilla Labsの副社長兼ゼネラルマネージャーのChristopher Beard氏、MySQL社CEOのMarten Mickos氏も役員として参加する。

当面は、Mozilla Corporationから引き継いだメールクライアント「Thunderbird 3」の開発を中心に業務を展開する。Thunderbird 3では、カレンダー機能を提供するアドオン「Lightning」の統合や、検索機能の強化、ユーザインタフェースの改良など、大幅な機能向上が行われる予定。

Mozilla Foundationは2007年7月、収益性などの問題により、Mozilla CorporationからThunderbirdを切り離す方針を表明。完全にユーザコミュニティに委ねるなどの選択肢も存在したが、2007年9月にはThunderbirdに特化した子会社を設立する準備を開始していた。