ベルギーIMECと米College of Nanoscale Science and Engineering (CNSE) のAlbany NanoTechは21日(現地時間)、共同でEUVL(Extreme UltraViolet Lithography)の研究開発を行うことを発表した。

EUVLは半導体製造における回路形成に用いられる露光技術の1種。現在の先端半導体製造に用いられているArF露光(波長193nm)に比べ、極端に短い波長13.5nm近傍の極端紫外光を用いて露光を行うことから、32nm以降の微細プロセスを採用した半導体を製造するための有望技術と目されている。

両研究機関には2006年に蘭ASMLが開発・製造したEUV露光装置のα機(Alpha-Demo Tool:ADT)が納入されており、今回の共同開発にもそれらが活用される。また、両研究機関のほか、ASMLおよび米IBMの研究者も参加する。活動の焦点はEUV露光装置の描画能力の改善となることが予定されており、最初の実験はAlbany NanoTechで行われる。

4者の共同研究により、EUVL技術は32nm以降の微細プロセスでの実用化に向け研究が進むものと見られる。なお、IMECのLithography Program DirectorであるKurt Ronse氏はこの共同研究に対し、「IMEC、CNSE、そしてナノテクノロジ業界にとってwin-winの関係となる今回のコラボレーションを大変喜ばしく思う。EUVは未だ開発フェーズにあり、これまでは最初の開発ツールが時々アップグレードされる程度だった。今回、お互いの施設を開放することにより、EUV研究を加速させることができ、それをそれぞれのパートナーに保証できるようになった」とコメントしている