Sun Microsystemsは2007年1月16日(米国時間)、MySQLの買収が合意に達したことを発表した。突然の発表と10億米ドルという巨額に驚いた関係者も少なくなかっただろう。Sunはこれまでオープンソースで開発されているデータベースPostgreSQLへのサポートとコミットメントを実施していた。MySQLの買収結果、MySQLの好敵手ともいえるPostgreSQLへの扱いがどう変化するかが注目されていた。

同社に雇用されているPostgreSQL Core Team MemberのJosh Berkus氏は同日、自身のブログにおいてSunがPostgreSQLサポートを停止することはない旨や、自分は依然として同社に雇用されていることを述べていた。SunのCEO、Jonathan Schwartz氏は2007年1月19日(米国時間)、MySQLの買収にともなう噂を払拭する目的で自身のブログにおいてMySQL買収の発端やその簡単な流れを説明した上で、買収後に噂されている内容に対して明らかなメッセージを発信。

Jonathan Schwartz氏はMySQLの買収発表よりも前にJosh Berkus氏にPostgreSQLのサポートを打ち切るものではないという旨を伝えていたとされている。MySQLの買収は同社のオープンソースやオープンソースデータベースへの投資を増やすものであり、同様にPostgreSQLへのコミットメントも増やしていく。同様にApache DerbyやJavaDBといったオープンソースデータベースへのコミットメントも増加させていくという。

またMySQLを買収したからといって、Oracle DBやIBM DB2、Microsoft SQL Serverのサポートに影響がでるものでもない。Jonathan Schwartz氏はJosh Berkus氏の言葉を借りて、Sunはデータセンターのリーディングプロバイダになりたいのであって、MySQLのみのデータセンターになりたいわけではない旨を強調した。