――ホームページを拝見しますと、1円玉を取り付けて遊ぶやり方があるそうですが……。

「脚の部分に溝が刻んでありまして、1円玉を挟み込める構造になっています。こうすることによってより安定して飛行したり、重心を前に置くことによって前進しやすくなったりします」

――本体には、ライトが付いているそうですが……。

「本体のスイッチを入れると、稼動していることを示すパイロットランプが点滅します」

――どのような経緯でヘリコプターを開発することになったんでしょう?

「もともとオモチャ業界では、ヘリコプターの製品を商品化することはテーマのひとつになっているんです。様々な大きさ、仕組みのヘリコプターのオモチャがこの10年くらいの間に開発されてきました。今回のこの商品では先ほどもお話しましたように、携帯電話の技術を導入しています。中でもモーターと電池ですね。これらが小型・軽量・高性能化し、値段も安くなってきていまして、さらにコンピューターの進歩ですね。これらが相まって、このような商品を開発することができました」

――携帯電話の開発で培われた技術が役立っているというわけなんですか。ちなみに、ヘリQの重量は、どのくらいですか?

「11グラムに満たない重さです。これまで、一番のネックだったのが、電池の重さでした。その次がモーターなんですが、両者が小型・軽量化したというのが、この商品を実現するのに大きく寄与していますね」

――サイズや重さもそうですが、お値段もなるべく安く作らなきゃいけないということもありますね。

「それに関しましては、安価な値段で比較的手に入りやすい電池やモーターを探して購入し、商品価格を抑えています」

――この商品を開発するのに、どのくらいの期間がかかりましたか?

「このサイズで作ろうという構想は昨年の秋くらいにありましたので、1年くらいかかったことになりますね。

――その間に、試作品を何ショットか作られたと思うのですが……。

「開発段階での難点のひとつは、プロペラの形状でした。これだけで10種類以上試作しています。最初は推力が十分に出せなかったとか、推力が出ても安定性が得られないとか、そういったことです」

試行錯誤の末に商品化に至ったヘリQ。写真はリモートコントローラー(左)と、ヘリQ本体(3種)
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