NTTレゾナント ポータル事業本部 メディア事業部 部長 浅田安茂氏

NTTレゾナントは28日、同社が運営するポータルサイトgooで提供しているSNS「gooホーム」において、沖縄・北谷の海にサンゴを植える特別企画「gooホーム PROJECT」を開始した。実施期間は2008年3月31日まで、目標植付数は1万本。ここ最近、IT企業が環境問題に取り組む話題が増えている中、同社は「SNS + サンゴ植付」というちょっと変わったコンセプトで「環境のgoo」としてのイメージ定着を狙う。

gooホームは10月11日からスタートした、誰でも無料で参加登録できるSNS。NTTレゾナント ポータル事業本部 メディア事業部 部長 浅田安茂氏は、同SNSについて「gooの総合ポータルとしての良さを生かし、ネット上でユーザが安心して利用できる、自宅のような居心地の良さを提供したいと思い"gooホーム"とした」と解説、"安心できるコミュニケーション"の提供を図っていきたいとする。

一方で同社は、環境情報サイト「環境goo」や、検索事業で得られた収益の一部を環境保護団体に寄付する取り組み「緑のgoo」などを展開、環境問題への同社の取り組みを積極的にアピールしている。今回発表したgooホーム PROJECTもその一環とされ、安田氏は"沖縄の海にサンゴを植える"というコンセプトを通じて、「ユーザと一緒に環境問題への理解を深めていきたい」としている。

同プロジェクトへはgooホームに登録するだけで、誰でも無料で参加することができる。gooホーム PROJECT内でバーチャルのサンゴ株1つにに30人のユーザが集まると、「ヒトサンゴ」1つが完成する。このヒトサンゴ1つごとに、NPO法人「アクアプラネット」の協力により、沖縄・北谷の海にサンゴ1株が植え付けられるというわけだ。植え付けの際には1つ1つのサンゴの写真を撮影、gooホーム PROJECT内に掲載されることになっている。なお、アクアプラネットの会長は女優の田中律子さんが務めている。

同社goo広報課長 田畑好崇氏は「単に"人と人がつながる"SNSではなく、"人と人がつながることで世の中を良くするSNS"にしていきたい」と語り、IT系企業が行う新しい形のCSR(企業の社会貢献)として注目されそうだ。

「gooホーム PROJECT」への参加方法。gooホームへの登録は誰でも無料で可能

「gooホーム PROJECT」のヒトサンゴの様子。画面上を熱帯魚がゆっくりと移動する。自分が参加しているヒトサンゴは"MY CORAL"のIDでチェックできる

NTTレゾナント goo広報課長 田畑好崇氏とNPO法人「アクアプラネット」会長で女優の田中律子さん。田中さんは14歳からダイビングを開始、2006年に同NPOを設立し、沖縄・北谷でのサンゴ礁回復に積極的に取り組んでいる。「30年前の海に戻すことは無理かもしれないが、少しずつ回復させていくことはできるはず」(田中さん)

なお、同日に東京・品川で行われた同社発表会ではサンゴの移植や養殖を「ライフワーク」と語るアントニオ猪木氏が登場、水族館の海中トンネルでサンゴの植え付けパフォーマンスを披露し、会場を沸かせていた。

gooのロゴ入りウェットスーツに身を包んだアントニオ猪木氏がテーマソングと共に登場すると会場は大喜び。「実はウェットスーツを着たのははじめて。パラオなんかで潜るときはTシャツでボンベを背負うだけだから」(猪木氏)

おなじみの「イチ、ニィ、サン、ダーーーッ!!」のかわりにサンゴに引っかけて「イチ、ニィ、サン、ゴーーーッ!!」と雄叫びを上げる猪木氏と関係者たち。右の女性2人は沖縄出身の女性デュオ・ティンクティンク、左はアーティストの照屋林賢氏。同プロジェクトのテーマソングを照屋氏が作り、ティンクティンクが歌っている。

品川アクアリウムの海中トンネルに潜った猪木氏。ウェットスーツを着慣れていないせいか、ややおぼつかない様子に田中さんも苦笑

ただいまサンゴの記念植え付け中。サンゴ株はとても小さいので扱いは丁寧に

無事に植え付け終了してガッツポーズする猪木氏