The Spring Framework Projectは19日(米国時間)、Spring Frameworkの最新版となる「Spring Framework 2.5」を公開した。Spring FrameworkはJavaで開発されたJava EEアプリケーションフレームワーク。もともと2.1として開発が進められてきたバージョンだが、多数の新機能追加と改善が実施されていることからマイナーアップデートでは不相当とし、2.1 M4のリリースで名称を2.5へと変更する旨が発表された。

Spring Framework 2.5 リリース

Spring Framework 2.5の最大の特徴はパフォーマンスの大幅な改善とJava SE 6およびJava EE 5のフルサポート(JDBC 4.0、JTA 1.1、JavaMail 1.4、JAX-WS 2.0)、Jarファイルを置き換えるだけで従来の2.0.x系からアップグレードできる互換性の高さにある。従来の2.0.x系を使っているすべてのユーザに2.5へのアップグレードが推奨されている。Jarファイルの置き換えだけで動作することから、2.0.xを使っている場合にはアップグレードを検討されたい。

2.5で新しく追加された機能はアノテーションドリブンなDI機能、クラスパスや管理オブジェクトから自動的にアプリケーションコンポーネントを検出する機能、AspectJロードタイム折り込み機能の組み込みサポート、JUnit 4およびTestNGの両方に対応した統合テストフレームワーク、WebSphereサポート、JCA 1.5メッセージエンドポイント管理機能など。Spring Framework 2.5はJDK 1.4.2以降およびJ2EE 1.3以降をサポートしているため、WebLogic 8.1やWebSphere 5.1/6.0を採用している開発者も同バージョンを活用可能だ。

Spring Frameworkは2系になってから実行速度の面で遅いと指摘されてきたが、2.5では大幅に改善されている。後方互換性も高く移行も簡単だ。Spring Frameworkを採用しているデベロッパはぜひ同バージョンを試してほしい。