Novellは8日(米国時間)、世界中の顧客へ向けて「Novell Open Enterprise Server 2」を公開したことを発表した。Open Enterprise Server 2は、SUSE Linux Enterpriseプラットフォームで動作するネットワークサービスなどの機能拡張セット。SUSE Linux Enterpriseプラットフォームに対して拡張されたネットワーク機能の追加、セキュリティ機能の追加、管理サービスの統合などを実現する。

Open Enterprise Server 2では、以前はNetWareのみで提供されていたソフトウェアサービスのフル64ビットサポートが実現されている。またNetWareバーチャライゼーションおよび拡張されたストレージ管理機能とともに動作するという特徴もある。ダイナミックストレージテクノロジの機能も興味深い。

しかしながら、同プロダクトでもっとも注目すべきは、新しい機能として「NetWare」がそのまま動作するようになったことだ。SUSE Linux EnterpriseのパラバーチャライズモードでNetWareが動作する。従来のNetWare環境や設定をそのままLinuxプラットフォームに持ち込めるため、最新のハードウェアの利点を享受しつつ従来のサービスを活用し続けることが可能になった。

NovellはNetWareを使ってネットワークサービスを展開してきたが、SUSEを買収してからSUSE Linuxを活用したソリューションに力を注いでいた。今回、Open Enterprise Server 2上でNetWareが動作するようになったことで、同社のネットワークサービスポートフォリオはSUSE Linuxに集約されることになりそうだ。すでにプラットフォームであるSUSE Linux EnterpriseがXenを活用した仮想化に対応している。SUSE LinuxでNetWareを動作させるアプローチは現実的なものだ。

NetWareを使ってネットワークサービスを活用している場合にはNovell Open Enterprise Server 2の登場に注目しておこう。NetWareから移行を検討するには最も問題が少ない方法のように思える。現在のところNovell Open Enterprise Server 2はスタンドアローンプロダクトとして提供されている。