9月29日(米国時間)、「Java SE 6 Update N」の最新開発版となる「Java SE 6 Update N Early Access build 04」が公開された。Windows版(i386、AMD64)、Solaris版(SPARC、x86、AMD64)、Linux版(i386、AMD64)が用意されている。Java SE 6 Update Nはもともと「Consumer JREプロジェクト」として知られていた新しいユーザエクスペリエンスの導入やユーザ向けの最適化を提供することを目的としたプロジェクト。同プロジェクトから機能追加や機能拡張を実施した成果物が公開される。

build 04にはDirect 3D機能、Java Quick Starter導入、Nimbus導入、Deployment Toolkit導入など、今後Java SE 6に搭載される機能のなかでもとくに興味深い機能が追加されている。同機能にはJavaやアプリケーションのデプロイ、デスクトップにおけるユーザエクスペリエンスを向上させる目的がある。build 04は次期リリースを見通す上でかなり興味深い。とくにクライアントにおけるJavaアプリケーションの実行に興味があるデベロッパは同ビルドを調査した方がいいだろう。

Direct 3D機能はグラフィックアクセラレーションの機能を活用するためにMicrosoft Direct3D 9 APIをベースとしたグラフィックバイクラインを使うもので、Swingの描画性能が大幅に改善される。Java Quick StarterはあらかじめJREをメモリへロードしておきアプリケーションの起動速度を改善する機能。Nimbusは新しいSwingのルック&フィールだ。Java GUIアプリケーションの印象を改善する。

Deployment ToolkitはクライアントPCにインストールされているJREのバージョンを判定しアプリケーションをインストールする簡単なインタフェースを提供するもの。ほかにもJava SE 6 Update Nでは、Web StartなどJREで必要なコンポーネントだけをダウンロードしてインストールするカーネルインストールモデルの導入、JREアップデートメカニズムの改善、新しいJavaアップデートダウンロードエンジンの提供などが実施される。インストール、デプロイ、操作、アップデートの全サイクルにおいて改善が期待される。