サン・マイクロシステムズは2日、NetBeansをベースにして開発された統合開発環境「Sun Studio 12」のマルチリンガル版の無償提供を開始した。Sun Studio 12はSolaris 9および10、Red Hat Enterprise Linux 4で動作する。C、C++、Fortranを使った開発を支援し、Javaとネイティブコードが混在したコードも対処可能。プロダクトは無償で提供されるが、別途有償のサポートサービスに加入することもできる。

Sun Studio 12は同社が提供しているSPARC 64 VIプロセッサおよびUltraSPARC T2プロセッサに対応しており、同プラットフォームにおいて最高のパフォーマンスが発揮できるように最適化されている。また、マルチコアアーキテクチャ用のコンパイラの最適化、スレッドアナライザの強化、並列化機能の装備などマルチコアシステムの性能を最大限に発揮するための最適化が施されている。

Sun Studio 12の注目点はLinuxプラットフォームでも同社のコンパイラが提供されたことだ。従来はGCCが採用されていたが、12からLinuxでも同社のコンパイラが動くようになった。このためアプリケーション開発のポータビリティが向上している。また互換性が確保されているためForte Developer 6 Update 2、Sun ONE Studio 7 Enterprise Edition、Sun Studio 8、9、10、11リリースから簡単にアップグレードできる。