印刷関係のメーカーが集合

印刷機材団体協議会が主催する「IGAS 2007」が、21日より東京ビッグサイトにて開催された。IGASは4年に一度開催される国際印刷機材展であり、アジア地域における四大国際展の一つとして評価されている大規模なイベント。東京ビッグサイトの東西全館10ホールが使用されている。

西館にあるメイン入場ゲート。開場時間は10時~17時、27日まで開催(最終日は16時で終了)。当日券は通し券(7日間有効)で2,000円、1日券は1,000円。会場アクセスのために、東京臨海高速鉄道・国際展示場駅より西館1階(メイン入場ゲート)まで無料巡回バスを運行している。詳細はホームページにて

今回のテーマは「プリントメディアの未来―信頼と進化―」。未来の技術を説明する「先進技術ゾーン」として大学・研究機関からの出展や凸版印刷のVRシアター(330インチのスクリーンを使ったバーチャルリアリティ映像のシアター)などが西館アトリウムにおいて展示されている。同イベントは、日本印刷技術協会が主催する「PAGE」と異なり、セミナーよりも機材展の趣が強い。会場は広く、西館の4ホール、東館の6ホールを隈無く見学すると優に2~3時間はかかるので、一足先にその見所をお伝えしよう。

各社の新型大判プリンタが勢揃い

DTP関係者に馴染みの深いメーカーは概ね西館に集合している。筆者の場合は、西館アトリウムの大学・研究機関、VRシアター、ミズノ・プリンティング・ミュージアムをざっと見て(もちろん興味のある人はじっくり見るべきもの)、西館の1~2ホール(大日本スクリーン製造、モリサワ、富士フイルムグラフィクシステムズ、日本ヒューレット・パッカードなど)、昇って西館の3~4ホール(ソフトウェア・トゥー、エプソン販売、キヤノンマーケティングジャパンなど)を見学。その後東館に行き、東5ホールのナナオ、東6ホールのきもとやGMGカラーテクノロジーズなどを見て回ったが、その中で特に気になったのは以下のブースである。

西館アトリウムにある大学・研究機関が、未来のプリントメディアを担う先端技術を紹介。筑波大学、千葉大学、長岡技術科学大学、東京工業大学などの国立大学や東京工芸大学、東海大学、東京電機大学などの私立大学の研究室が出展している

西館アトリウムにある東西の印刷にまつわる歴史的資料を集めた「ミズノ・プリンティング・ミュージアム」の移設展示場

富士フイルムグラフィクシステムズのブースでは、米国で先行発表されているDocuColor 8000 Digital Pressの後継機種「DocuColor 8000AP Digital Press」。展示機にはFieryが接続されていた

同じく米国で先行発表されているモノクロ高速機「Nuvera 144 EA Digital Production System」

印刷するメディアの表面をセンサで検知し、用紙送りのスピードや位置をコントロールするHP OMASおよび分光測光器(Eye-One)を搭載したHP Designjet Z6100シリーズ

UVインキを用いた屋内外POPディスプレイ、ウィンドウグラフィック用途のHP Scitex TJ8500

エプソン初の64インチモデル「PX-20000」。PX-20000同様にビビットマゼンタインクを搭載したPX-9550、PX-7550も同時に展示されている

キヤノンブースではimagePROGRAFシリーズの新製品として、より高速化と高画質化が図られたiPF9000の後継機種でiPF9100、iPF8000の後継機種でiPF8100などを展示

西4ホールのX-Rite。自動チャート読み取り機のi1 iSisやi1 iOなどを展示している

東1ホールのテイクのブースでは、EFI社のEFI Colorproof XF、EFI Designer Edition以外に、ラベル、パッケージ、ダイレクトメール用のインクジェットプリントシステム「EFI Jetrion」を展示している

東5ホールのナナオブース。新製品の29.8型カラーマネージメント液晶モニタ「ColorEdge CG301W」を展示。パネルについて詳細はわからなかったが、水平178°/垂直178°の視野角からColorEdge CG241Wと同じくVA方式の液晶パネルを採用していると予想される

東6ホールのGMGカラーテクノロジーズのブース。HP Designjet Z6100シリーズ対応のgmg colorProof 4.5を展示

上述した各社ではこの秋の新製品を展示しており、出力サンプルなども実際に見ることができる。開催期間も1週間と長いので、新製品を検討しているユーザはこの機会に行って実際に触れてみよう。