NetBeans.orgは、次期Java統合開発環境となるNetBeans 6に向けた最初のベータリリース「NetBeans 6.0 IDE Beta」を公開した。2007年7月2日(米国時間)には最後のマイルストーンリリースとなるNetBeans 6 Milestone 10を公開しており、正式リリースへ向けた作業が着々と進んでいる。2007年9月17日(米国時間)にJava EE 5対応のアプリケーションサーバ「GlassFish V2」が発表されたわけだが、NetBeans 6.0 Betaは同発表において重要なアプリケーションだと位置付けられていることがわかる。

NetBeans 6.0 Betaには機能強化された新しいエディタ、機能拡張されたスクリプト言語のサポート(Ruby、JavaScriptなど)、JavaコードとともにRuby on Railsの活用を実現するJRubyサポート、インスペクション機能、ナビゲーション機能、ローカル履歴機能、アプリケーションの高速化を実現するためのプロファイル機能の拡張などがある。NetBeans 6.0 IDEで予定されている機能がすべて内包されたバージョンだ。

Sun Microsystemsは、NetBeans 6.0およびGlassFish V2をエンタープライズにおけるシステム開発の重要なアプリケーションだと位置付けている。実行環境と開発環境の両方をOSSで提供することで訴求力を高めるとともに、よく統合された機能を提供することで開発効率の向上を実現することを狙っている。

また、既報のとおり、NetBeans 6.0 IDEはCDDLおよびGPLv2+CLASSPATH特例のデュアルライセンスのもとでの提供が予定されている。以降のリリースで新しい機能が追加されることはまずないだろう。NetBeans IDEを使っている場合は、NetBeans 6.0 Betaの調査に取りかかっても良い時期にきたと言えそうだ。