「Computer Pioneer」と言えば、どんな人を思い出すだろうか? Spockはそんな質問に答えてくれる"人"検索専門のサービスだ。ある人物について調べようとするとき、GoogleやWikipediaでも検索は可能だが、自分の知らない人のことは検索のしようがない。だが、知っている人物についての検索結果を見て、そのページの関連事項を辿ることで知らなかった人物に行き当たることはあるだろう。

Spockは人名からの検索はもちろん可能だが、その人物に関連する事柄がタグとして登録されることで、関連する事柄そのものも検索対象とする仕組みになっている。これにより、自分の知らない、しかし探している事柄に関連のある人物を見つける機会が生まれるのだ。

人物に特化した検索サイト Spcok

"○○○つながりな人" - 関連性で検索

例えばSpockで「Computer Pioneer」を検索すると、多くのユーザーから"Computer Pioneerに関連する"と認められた人たちが結果に表示される。曰く、Bill Gates、Steve Jobs、Steve Wozniak、Linus Torvalds……。その他、個人の人名で探したときには見つけるのが難しい人物も、Spockでは「Computer Pioneer」という繋がりで同じリストに挙げられるのだ。

「iPod嫌い」や「ポルシェ狂」など、一般的事実という確証は無いものの、その人物の側面を表すタグも興味深い

Bill Gatesのページを見ると「Microsoft」「Windows」などの他に、「philanthropist (=慈善家)」「billionaire (=億万長者)」「geek (=パソコンおたく)」などなど、記事執筆時点で83個のタグが登録されている。これらのタグは、このページを見た多くのユーザーによって投稿されたものだ。

さらに全てのユーザーがそれらのタグひとつひとつについて、Bill Gatesと関連しているかどうかをYesまたはNoで投票することができる。投票するユーザーが増えるにつれてそのタグの信頼性が高くなり、検索精度が増す仕組みだ。また、不適当と判断されたタグは自然に下位へ表示されていくことになる。

タグの下に並んでいる『Related People』は、Bill Gatesに関係のあるとされる人物たちだ。

例えばPaul Allenが(Microsoftの)共同創立者、Melinda Gatesが妻、Steve Jobsが敵……というように、Spockから抽出したある人物について、その人物との関係をタグ付けした上で表示される。ユーザーはこれにも新しいタグを投稿したり、その関連性についてYes/Noを投票できるが、数が1つ以上になることは稀だ。William H. Gates Sr.はBill Gatesの父以外にはなり得ないように、1人の人と複数の関係性を結ぶことはあまりないからだ。

Microsoftの現CEO・Steve Ballmerは、「友人」であり「同僚」となっている

さらに、『On the Web』には、ネット上にあるその人物に関連した情報が並ぶ。ただし、ニュースサイト等から自動収集されたものではなく、ユーザーの投稿によるものだ。

Bill Gatesに関係があると思われる記事のURLが投稿されるとリストに並び、その記事を見たユーザーが人物との関連性に対してここでもYes/Noを投票できる。投稿されたリンクの表示順位はこの得票順となっている。Bill Gatesの場合は「Bill & Melinda Gates Foundation」のページや、Microsoftのサイトにあるスピーチのアーカイヴが上位にある。また、多くの著名人の場合、Wikipediaの記事が上位に表示されている。

今回、SpockでComputer Pioneerを検索してヒットしたのは340件。Bill Gatesの次はSteve Jobsが表示された。Steve Jobsに登録されたタグは80件で、「Apple」や「iPod」「Pixar」をはじめ「Mac user」というのもある。では、ちょっと寄り道して「Mac user」のタグを引いてみよう。