米AdventNetは2日(現地時間)、同社のオンラインオフィスアプリケーション「Zoho」が米SNS「Facebook」上で利用可能になったと発表した。

「Zoho」は、Web上で利用できるオフィスアプリケーションサービス。今回、Facebook上で利用可能になったのは、ワープロソフト「Zoho Writer」、表計算ソフト「Zoho Sheet」、プレゼンテーションソフト「Zoho Show」の3種類。これらのソフトの文書作成と閲覧、編集がFacebook上で行え、作成された文書は、個人用と共有用としてFacebook上の1枚のページ内で一覧表示される。

Facebookは、現在、MySpaceに次ぐ全米第2位のトラフィックシェアをもつSNS。しかしながら、シェア比はMySpaceが約80%であるのに対し、Facebokは約11.5%と大きく水を空けられた状態で、SNS強化を狙うYahoo!への売却説も一時は浮上した。

これに対して、Facebookは2007年5月末、Facebook向けのアプリケーションを開発・提供するためのプラットフォーム「Facebook Platform」を発表。Facebook Markupというマークアップ言語と、すでに公開されているAPIとの組み合わせで、開発者やパートナーが自由にFacebookユーザーのネットワークを利用したアプリケーションを開発できるようにした。また、Amazon.com、Box.net、Lending Club、Photobucket、Slide、Warner Bros.など、65以上の開発パートナーから85のアプリケーションが登場し、MicrosoftがWebアプリケーションのマッシュアップツール「Popfly」でFacebook Platformをサポート、プログラミングに習熟していないユーザーでも独自のコンテンツ開発に挑戦できるなど、自由度の高いSNSサービスへと変貌を遂げている。

米AdventNetによると、今回の連携は、30%が学生であるFacebookのユーザーなどからの要望に応えて実現したもの。今後も1枚のページで各種の文書をまとめて扱える新機能の追加を近いうちに発表すると予告しており、シェア拡大を狙う今後の展開が注目される。