ルネサス テクノロジは19日、非接触専用ICカード向けの16ビットマイコン「AE41R」(型名はHWD65241RT)を発表した。本年(2007年)6月からサンプル出荷を開始する。IDカードや非接触タイプのクレジットカードなど、金融決済用ICカードなどでの利用を見込んでいる。

本マイコンは、マイコンコアにICカード向けの「AE-4」を採用。2kバイトのEEPROMと36kバイトのマスクROM、1.5Kバイトの内蔵RAM、インターバルタイマを内蔵している。また、DES(Data Encryption Standard)暗号対応のコプロセッサを搭載しており、高速な暗号演算が可能。そのほか、各種異常検出回路や乱数生成回路なども備えている。通信インタフェースは、非接触型のISO14443 Type-Bに準拠している。

なおEEPROMには、同社が独自に開発したMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Silicon)型を採用している。

本マイコンは、同社の非接触型インタフェース搭載品では初となる0.18μmルールのCMOSプロセスで製造される。より微細なプロセスを採用したことにより、同社の従来品と比較してEEPROMの書き込み速度が25%向上しているという。

本マイコンは、ウェハの状態で出荷される。ウェア1枚あたりのサンプル価格は100円。