Mozilla Foundationは18日(米国時間)、オープンソースのメール/ニュースクライアントソフト「Thunderbird 2.0」を正式にリリースした。対応プラットフォームはWindowsとLinux、およびMac OS Xの3種。現時点では、日本語を含む33の言語に対応するバイナリパッケージが配布されている。

HTMLエンジンにFirefox 2.xと同じGecko 1.8.1.xを採用したThunderbird 2.0は、ユーザインタフェースを刷新。カラータグを利用したメッセージ整理機能のほか、閲覧した履歴に従いメッセージを再表示できる「戻る」と「進む」ボタンの追加など、メールクライアントとしての操作性が強化された。検索機能もブラッシュアップ、プレビューエリア下部に表示した検索欄でインクリメンタルサーチできるほか、検索条件をフォルダペインに登録してフォルダとして利用できるようになっている。

セキュリティ機能も強化され、フィッシングサイトとおぼしきサイトへのURLが検出された場合には警告メッセージを表示するほか、HTMLメール内のリモートイメージを悪用した迷惑メール送付先の選別(Webビーコン)を防止する機能など、安全性が向上している。

Thunderbirdは、Mozillaのメールコンポーネントをベースに開発がスタートしたメール/ニュースクライアント。ユーザインタフェースの構築にはXULを使用、プログラム本体およびアドオンは共通のソースコードでマルチプラットフォームに対応する。Eudoraの次期バージョン「Penelope」のベースとして採用されるなど、派生プロジェクトも登場している。

カラータグを設定してメッセージやRSSの管理が可能な「Thunderbird 2.0」