TOPPERSプロジェクト、エーアイコーポレーション、米Alteraの日本法人である日本アルテラは、Alteraのソフトコアプロセッサ「Nios II」のマルチプロセッサ環境に対応した機能分散型リアルタイムOS 「TOPPERS-Pro マルチ FDMP」を開発した。車載システムやデジタル家電、OA機器など、リアルタイム処理やマルチプロセッサ化といった要求が高い分野での採用を見込んでいる。

本リアルタイムOS(以下RTOS)は、TOPPERSプロジェクトが開発したオープンソースの機能分散マルチプロセッサ用カーネル「TOPPERS/FDMP」をベースにしている。このTOPPERS/FDMPは、μITRON仕様準拠のRTOS「TOPPERS/JSPカーネル」を機能分散マルチプロセッサ向けに拡張したもので、μITRON仕様準拠のAPIも備えている。

今回発表された「TOPPERS-Pro マルチ FDMP」は、TOPPERS/FDMPをベースにエーアイコーポレーションがTCP/IPプロトコルスタックや電源対応のFATファイルシステムを開発し、Nios II用の統合開発環境(Nios II IDE)に対応させたもの。オプションでリモートメンテナンスフィールドアップデート機能を実現するためのRLL(リーモートリンクローダ)や、Bluetoothなどのミドルウェアも提供する。

本RTOSは、エーアイコープレーションから提供される。ライセンス価格は、1プロジェクトにつき157万円。技術サポートや品質保証、知的財産権侵害のリスク対応なども行う。

なお本RTOSは、5月16日(水)~18日(金)に東京ビッグサイトで開催される展示会「組込みシステム開発技術展」のエーアイコーポレーションおよび日本アルテラのブースで展示される予定。