The Matrex Projectは15日(米国時間)、Matrexの最新版となるMatrex 1.1を公開した。MatrexはJavaで開発されたスプレッドシートライクな数値計算アプリケーション。スプレッドシートアプリケーションが提供している機能を別の方法で実現するというユニークなアプリケーションで、「大量のデータを処理する必要があり、スプレッドシートアプリケーションでは処理が重い」という場合などに重宝する。同アプリケーションについては「【レビュー】大容量データならおまかせを! 表計算ライクな数値計算アプリ"Matrex"」に解説があるので参考にされたい。

Matrex 1.1では、Microsoft Excelのデータ(xlsファイル)をインポートできるようになったほか、Ctrl+F1(またはF1のみ)ショートカットキーにより状況に応じたヘルプをWebブラウザに表示するという新機能が追加された。また、2D/3Dチャートのカテゴリ整理、式パースの機能強化なども実施されている。

Ctrl+F1で表示されるヘルプはオンラインで公開されているほか、アプリケーションからフルテキスト検索で探すこともできる。またヘルプの索引を表示させて、一覧から調べることも可能だ。

2Dチャートは、カテゴリ、XY、時間という3つのチャートに分類され、それぞれに折れ線グラフ、折れ線グラフ3D、棒グラフ、棒グラフ3D、エリアグラフ、散布グラフ、散布線グラフの7つの表示方法が用意された。すなわち、合計21のグラフを描画できる。

また、式パースでは、+、-、*、/、^などの演算子が状況に応じて適切な関数に置き換えられるようになったため、従来のように関数を直接記載せずとも表記できるようになった。より直観的な記述ができるようになったと言える。

Matrexはコンセプト的に類似のアプリケーションが少ないために把握しにくいが、「スプレッドシートアプリケーションでは処理しにくい」「もっとプログラマブルに処理をさせたい」といった場合に適したアプリケーションだ。データ処理で頭を悩ませているユーザは一度調査してみるとよいだろう。