三菱電機は「2007年度 新入社員アンケート」の結果を発表した。社会生活や日本の将来に関する設問を、2007年4月入社の新入社員690人に投げかけ、回答をまとめたもの。昨年に続き、理想の上司は星野仙一さんがトップに挙げられたという。

調査対象は同社に4月に入社した新入社員690人(大卒)。有効回答数は452人で、内訳は技術系が342名、事務系が110名。実施方法はアンケート用紙郵送による直接記入での回答。

「2007年は団塊の世代の大量退職が始まる年と言われていますが、自分たちの世代に『●●世代』と名称を付けるとしたら、どのような言葉が当てはまると思いますか?」(記述式)との質問には、「団塊 Jr.(ジュニア)世代」(7人 最多回答)、「団塊補填世代」、「団塊後継世代」、「団塊のおかげ世代」など、「団塊」を含む言葉が多かったという。このほか、新卒採用増による売り手市場を反映した「就職バブル世代」、2007年問題を反映する「タナボタ世代」、就職氷河期後の「雪どけ世代」、「温暖化世代」などの回答が挙げられた。

世代をより濃く表現したものとしては、「IT世代」「デジタル世代」「ファミコン世代」などが、時代を反映しているものとしては「2ちゃんねる世代」「mixi世代」などが挙げられている。

「あたなの考える『良い会社』とは?」(複数選択回答)との質問には、「社員を大切にする会社」が64.8%で、昨年比9.3ポイント増となり最多回答となった。また、5位の「地球環境保護への取り組みに熱心な会社」は同6.1ポイント増であったことから、環境配慮の意識が高まっていることが伺える。

「何のために仕事をしますか?」(択一回答)という質問に対しては、「人間的に成長するため」(37.8%)が最多回答。次いで2位「社会に貢献するため」(24.6%)、3位「生きていくための方便として」(16.2%)が挙げられた。また、「金持ちになるため」「名誉・名声・尊敬を得るため」は両者とも1.8%で最下位であった。

注目の「理想の上司を有名人やタレントに例えると誰ですか?」との質問には、北京オリンピック出場を目指す野球日本代表監督に就任した星野仙一さんが6年連続でトップとなった。同社は「理想の上司といえば"星野仙一"」というのが定着化しているかのようだと分析している。

順位 氏名 票数
1 星野仙一 57
2 北野武 27
3 所ジョージ 25
4 王貞治 20
古田敦也
6 島田紳助 10
関根勤
8 イチロー 9
9 明石家さんま 8
タモリ

5年後の日本は現在と比較してどうなっているだろうか。新入社員の37.2%が「良くなる」と考えているようだが、この数字は昨年比20.9ポイント減。悪くなるという回答はわずかながら増加した(9.5%)。同社は、新卒採用者数の増加や16年ぶりの地価公示の上昇など、明るい話題が流れる一方、5年後への期待感は小さくなっているようだと指摘している。