インターネットイニシアティブ(IIJ)は4月22日、同社のフルMVNOサービスにおいて、IoT向けLTE通信方式「Cat.1 bis」の接続確認を実施したことを発表した。

  • SIM7672G

    接続確認された通信モジュール「SIM7672G」

今回の接続確認においては、キャセイ・トライテック株式会社の協力のもと、SIMCom Wireless Solutions社製の通信モジュール「SIM7672G」を用い、NTTドコモのエリア内にて通信可能であることを確認したという。「SIM7672G」は2023年に技適認証を取得している、24×24mmのコンパクトな通信モジュールで、LTE/FDDのB1/B3/B8/B18/B19/B26/B28、LTE TDDのB39/B41の各通信バンドに対応する。

現在、通信キャリア(MNO)の提供する3Gサービスが終了しつつあり、au/ソフトバンクはすでに提供を終了、残るNTTドコモも2026年3月のサービス終了を発表している。これに伴い、現在使われている3G対応のIoTデバイスは新たなLTE通信規格に対応する必要が生じている。

今回接続確認が行われた「Cat.1 bis」は、通信システムの標準化プロジェクト「3GPP」で2016年3月に策定された、IoTサポートに特化したLTE規格の一種。Cat.1 bis通信モジュールは3G通信モジュールに近い仕様のため、IoTデバイスの開発・製造事業者が低コストで開発を進められることが期待されている。

IoT向けの通信規格にはCat.1 bisのほかに「LTE-M」というものもあるが、LTE-Mでは周波数帯/利用地域が限られるのに対し、Cat.1 bisはLTEのほぼすべての周波数帯を利用でき、より広いエリアでIoTデバイスを利用できるというメリットがある。