セイコーエプソンは5月24日、車載用途向けCMOS出力水晶発振器の新ラインアップとして、高精度・低ジッタ特性を有する小型パッケージ品「SG-8201CJA」を開発し、サンプル出荷を開始したことを発表した。

  • 今回発表された「SG-8201CJA」

    今回発表された「SG-8201CJA」(出典:セイコーエプソン)

AD(自動運転)やADAS(先進運転支援システム)の分野で使用されるLiDARやカメラなどの製品においては、高い無線周波数もしくは高速動作を取り扱うため、リファレンスクロックに対して100MHz帯に及ぶ周波数が求められている。

またADやADASの性能向上に伴い、高精度かつ低ジッタの特性を持つクロックの需要も高まっている上、製品サイズについても車載用途製品全体にわたって小型化への強い要求があるという。

そのようなニーズを受けエプソンは、同社の従来品と同じ170MHzまでの高い出力周波数に対応しながら、従来品と比較して周波数許容偏差が2分の1、位相ジッタが25分の1以下という高精度・低ジッタ特性を持つSG-8201CJAを開発したとしている。

また同製品は、2.0mm×1.6mmサイズに対応し、従来品と比較して面積比で64%、体積比では55%の小型化を実現。さらに、車載用途製品に求められる+125℃の高温対応性能を満たし、車載用集積回路の信頼性試験規格であるAEC-Q100にも準拠しているなど、ADおよびADAS関連における基準を満たしているとのことだ。

なお、今回発表された車載用途向けのSG-8201CJAのサンプル出荷と併せて、産業・民生向け水晶発振器「SG-8200CJ/SG-8201CJ」のサンプル出荷も開始したという。