【特集】

Bulldozer世代の8コアCPU「AMD FX」"Zambezi"徹底攻略 - 性能ベンチマーク編

1 製品スペックとベンチマーク環境

 
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10月12日、これまでBulldozerあるいはZambeziというコード名で知られていた「AMD FX」プロセッサが公式に公開された。というわけで、まずはファーストインプレッションで簡単に性能評価などをお届けしたい。

製品スペックとベンチマーク環境

表1が、現在AMDより公開されているAMD FXプロセッサの一覧である。ただし現時点で価格まで含めて公開されているのはハイエンドのAMD FX-8150とその下のAMD FX-8120、それに6コア構成のAMD FX-6100の3製品で、残りの製品の登場時期や価格はまだ未定とされている。

表1

今回試用したのは、ハイエンドのAMD FX-8150であるが、価格は$245とされている。この価格はなかなかに意欲的である。8月におけるIntelのCore i7-2600Kが$317、Core i5-2500Kが$216であり、Core i5-2500Kよりもやや高めというあたりを狙っている形だ。今年9月に開催されたIDFにタイミングを合わせる形でAMDも個別説明会を開催したが、その際にはAMD FX-8150の構成とIntel Core i5-2500Kの構成を「同じ価格帯のシステム」として並べて性能比較を示す、といった事を行っていた。AMD FX-8150はそんなわけで、Core i5-2500Kが競合製品として考えているようだ(Photo01)。なお、日本の価格は\33,800とされているが、これは(本国では別売りとされる)水冷キットをセットにした価格との話だ。

Photo01: AMD FXのPlatform Launchのプレゼンテーションより。Core i5-2500Kのスコアを100%として正規化して示していることからもこれが見て取れる。

さてそのAMD FX-8150だが、Windowsでは普通に認識され(Photo02~04)、ごく普通に利用できた。CPU-Zでの結果はこちら(Photo05~07)である。

Photo02: Windows Experience Indexが低いのはいつものこと。ちゃんとプロセッサではAMD FXと認識された。

Photo03: Windows Experience Indexはこんな感じ。足を引っ張っているのはHDD。

Photo04: Device ManagerでProcessorを見ると、こんな感じに8コアとして表示される。Task Managerでも8コア扱いだった。

Photo05: なぜか名前がAMD FX-8130Pとか、TDPが223Wとか不可解な表示になっているが、単にCPU-Zが正しく認識していないのか、もしくはES品で色々と変なことになっているのか、は判断できない。この結果取得時はMain Concept Reference 2.2でエンコードを掛けた状態で、動作周波数は定格の3.6GHzとなっている。

Photo06: こちらは無負荷の状態で、この場合は1.4GHz駆動まで落とされる。

Photo07: キャッシュ構成。BulldozerコアはデコーダとL2が2コアで共有の関係で、L1とL2は×4構成になっている。

プロセッサそのものは既に報じられてきた通り、既存のSocket AM3+を利用することになるので、パッケージの刻印を除くと目新しいものではない(Photo08)。ただAMD FXシリーズはご覧のようなスチール缶のパッケージで提供される(Photo09)。ちなみに、AMD FX-8150の日本向けパッケージでは特別に水冷クーラーのセットで提供されるという話であったが、今回の評価に間に合わなかったのでこちらは写真なしである。後ほど届いたらまた紹介したい。

Photo08: OPNはFD8150FRW8KGUであるが、ES品なので余り意味がない気も。

Photo09: 側面にはCPUのOPNが見えるように穴があけられているのはこれまでのパッケージと同じ。もっともこの穴がなければ、缶を他の用途につかえるのに、という気はしなくもない。

訂正(2011年10月13日追記): 記事掲載当初、AMD FXシリーズのパッケージにはCPUクーラーが付属しないと記載いたしましたが、正しくは付属するの間違いでした。また、AMD FX-8150の水冷クーラーは、別売りでは無く、バンドルの間違いだったため、該当箇所を修正いたしました。申し訳ございません。

このCPUに組み合わせる形で届いたマザーボードは、今年6月に発売されたASUSTeKのCrosshair V Formula(Photo10~20)であった。

Photo10: 3Way SLIとCrossFire-Xをサポートするハイエンドゲーム向けマザー。PCIeスロットは5本という構成。

Photo11: バックパネル側にUSB 3.0ポートが4つ、USB 2.0ポートが8つ用意される。ちなみに右下にある、白いUSBポートはROG用コネクタと兼用。

Photo12: CPUソケット周り。CPUクーラーはSocket AM2/AM3と互換性がある。ヒートシンクの背が案外に低いため、ヒートパイプを横に引き回すタイプのCPUクーラーでも干渉しにくいのはメリット。

Photo13: CPU向けの電源回路は10Phase構成。他にDIMM用に2Phase構成の電源回路が用意される。

Photo14: PCIe Switchは、ASUSTeK製品では既に定番でもあるASMediaのASM1410

Photo15: SoundはSupremeFX X-Fi 2が搭載される。

Photo16: バックパネル脇に搭載されるIntelの82583V。最近「IntelのGbEコントローラ搭載」をパッケージの謳い文句の一つにする製品が増えてきたが、そんなにVIAとかMarvellでは何か問題があったのだろうか?

Photo17: バックパネル裏にUSB 3.0コントローラとしてASMediaのASM1042が搭載される。このコントローラは2ポート分をカバーするので、バックパネル用には、この脇にもう一つ実装されてこれで4ポート分である。

Photo18: バックパネル裏だけではなく、メモリスロットの脇にもASM1042が。こちらは拡張コネクタ経由に対応したもので、最近増えてきたUSB 3.0対応コネクタ装備ケースの内部接続用が主な用途である。コントローラ右下の赤い「USB3_56」がこれ。

Photo19: 電源管理用には、これもASUSTeKではおなじみEPUが搭載される。ちなみにその上の4PはATX 12V用のもの。これとは別に8PのETX12Vコネクタも当然あり、かなりの電源供給に耐えられる構造になっているのが判る。

Photo20: マザーボード下側にはiROG用のASICが並ぶ。

そんなわけでAMD FX-8150はこのCrosshair V Formulaと組み合わせて評価することとしたが、比較対象としては、

  • Phenom II X6 1100T(今回はPhenom II X6 1090Tを1100T相当にオーバークロック動作させて利用)
  • Core i7-2600K
  • Core i5-2500K(Core i7-2600KをCore i5-2500K相当に動作させて利用)

の3つを用意した。その他のベンチマーク環境は、表2に示す通りである。今回は機材調達の関係でグラフィックスカードがAMD推奨のRadeon HD 6000シリーズではなくNVIDIAのGeForce GTX 580となったが、こうした組み合わせを好むユーザーも少なくはないから、これはこれで良しとしたい。

表2

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インデックス

目次
(1) 製品スペックとベンチマーク環境
(2) Sandra 2011 SP1 Engineer Edition
(3) RightMark Multi-Thread Memory Test 1.1
(4) PCMark Vantage v1.0.2
(5) PCMark Vantage v1.0.2
(6) SYSmark 2007 Preview Version 1.06
(7) CineBench R11.5
(8) POV-RAY v3.7 RC3
(9) 3DMark Vantage v1.1.0
(10) 3DMark11 v1.0.2
(11) Game Overall
(12) Aliens vs Predator DirectX 11 Benchmark
(13) DiRT 3
(14) Far Cry 2
(15) Metro 2033
(16) Warhammer 40000: Dawn of War II - Chaos Rising
(17) TMPGEnc Video Mastering Works 5 V5.1.1.52
(18) MainConcept Reference 2.20+H.264/AVC Pro
(19) 消費電力
(20) 考察

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