【特集】

GeForce vs ATI Radeon - アーキテクチャ解説で紐解くDirectX 11 GPUの真実

1 DirectX 11世代SM5.0対応GPUが出揃う

 
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NVIDIAは2010年3月にDirectX 11世代のプログラマブルシェーダ5.0(Shader Model5.0:SM5.0)対応GPUを発表し、翌4月にはデリバリが開始された。DirectX 11世代SM5.0対応GPUとしては、ATIが先行して市場投入を果たしており、NVIDIAは出遅れた感は否めないが、とにかく、GPU強豪メーカー2社からの製品が市場に出揃ったことはユーザーとしては喜ばしい状況だと言えよう。

今回は、強豪2社の製品が出揃ったこのタイミングにて、両者のアーキテクチャを見比べて、細かく考察しておきたいと思う。

DirectX 11世代SM5.0対応GPUが出揃う

Windows7が2009年10月に発売され、このタイミングにシンクロする形でWindows環境下のマルチメディアコンポーネントAPIであるDirectXの最新版、DirectX 11もリリースされた。危ぶまれていたDirectX 11世代プログラマブルシェーダ5.0(Shader Model5.0:SM5.0)対応GPUについては、なんとかAMD(ATI)がRadeon HD 5800シリーズのリリースが間に合い、「ハードウェア不在」の事態は避けられた。しかし、その時点で、ATIに競合するNVIDIAからのDirectX 11世代SM5.0対応のGeForceは予告があったのみだった。

AMD(ATI)は2009年9月に、米空母Hornet上にて、Radeon HD 58x0の発表お披露目を行った

このとき、AMD Senior Vice President、Rick Bergman氏はRadeon HD 58x0にて提供される1GPU多画面機能の「Eyeinfinity」も発表した

年が明けて2010年3月、ようやくNVIDIAはDirectX 11世代SM5.0対応GPUのGeForce GTX 480/470の発表を行い、4月には実際のデリバリが開始される。

2009年10月に開催されたNVIDIA GPU TECHNOLOGY CONFERENCEにてNVIDIA CEO、Jen-Hsun Huang氏が次世代GPUアーキテクチャ「FERMI」を予告。これが後にGeForce GTX 4x0として発表されることになる

NVIDIAが沈黙している半年間の間にATIは、Radeon HD 5000シリーズでローエンドからウルトラハイエンドにまで製品ラインナップを拡大し、DirectX 11世代SM5.0対応GPUの市場を席巻した。

2010年5月までの状況を整理するとこんなところだろうか。

両社の新鋭製品が出揃ったこのタイミングで、今一度、両社のアーキテクチャを見比べてみると、それぞれの設計思想の違いというか、製品コンセプトの違いが見られていて面白い。

この違いこそが、ユーザーが製品を選ぶ際のポイントになることは間違いないはずだ。

NVIDIAはDirectX 11世代SM5.0対応GeForceがハイエンドのGTX 480/470シリーズしかないこと、アーキテクチャの差異はハイエンドGPUでみ比べた方が分かりやすいことから、本稿では、ATI Radeon HD 5870とNVIDIA GeForce GTX 480の両者を比較していくことにする。

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インデックス

目次
(1) DirectX 11世代SM5.0対応GPUが出揃う
(2) "赤"のスイートスポット戦略、"緑"の大艦巨砲主義
(3) スペック表から読み取る"赤"と"緑"の思惑
(4) 明確に現れ続けるシェーダアーキテクチャの違い(1/2)
(5) 明確に現れ続けるシェーダアーキテクチャの違い(2/2)
(6) 両者で実装方式が異なるGPUの根幹機能(1/2)
(7) 両者で実装方式が異なるGPUの根幹機能(2/2)
(8) DirectX 11世代となったことで両者で似通ったアーキテクチャ面も
(9) テクスチャユニットを倍化したRadeon HD 58x0、高負荷時のテクスチャ性能低減を改善したGeForce GTX 4x0
(10) 先進のキャッシュシステムを採用したGeForce GTX 4x0(1/2)
(11) 先進のキャッシュシステムを採用したGeForce GTX 4x0(2/2)
(12) ROPシステムに一長一短の今世代のGPU
(13) アンチエイリアスとテクスチャフィルタリング
(14) おわりに

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