事前に展開されるデスクトップガジェット

基本的にWindows 7で用いるデスクトップガジェットは、従来のWindowsガジェットと互換性を持っているが、気になるのがその内容。そもそもデスクトップガジェットは、XMLファイルやJavaScript、CSSファイルなどをZIP形式で圧縮し、拡張子を「.gadget」に変更していた。しかし、Windows 7では、すべて特定のフォルダに展開された状態で使用する。このご時世に、圧縮展開時の遅延がパフォーマンスに大きく影響するとは思えないが、Windows 7におけるパフォーマンス向上の一環として展開する仕様に変更されたのだろう。なお、既存のデスクトップガジェット「%ProgramFiles%\Windows Sidebar\Gadgets」フォルダに格納され、Webサイトから導入したデスクトップガジェットは「%ProgramFiles%\Windows Sidebar\Shared Gadgets」フォルダに展開。Windows Vista時代の互換性を維持するためか、拡張子「.gadget」で配布されているデスクトップガジェットは「%LOCALAPPDATA%\Microsoft\Windows Sidebar」フォルダに展開される(図522~523)。

図522: 標準のデスクトップガジェットが展開される「%ProgramFiles%\Windows Sidebar\Gadgets」フォルダ

図523: 蛇足だが各ガジェットのプロセスは、Windowsガジェットと同じ実行ファイル名を持つ「sidebar.exe」で管理されている

このようにWindows Vista時代のデスクトップガジェットも使用できるが、注意しなければならないのが、High DPIの存在。デスクトップガジェットがHigh DPIの仕様を満たしていない場合、表示が乱れてしまうことがある。その際は作者にバージョンアップリクエストを送るが、ご自分で改良しなければならない。