1つ目は「リモート再生」。文字どおり、動画ファイルや音楽ファイルをリモートデバイスに配信し、遠方で再生を行なうというもの。対応するデバイスはWMP12はもちろん、Xbox 360のようなWindows Media Extender対応デバイス、そしてDLNA 1.5対応のDMRデバイスとなる。ここでは各Windows 7マシンのWMP12を用いてリモート再生手順を紹介しよう。

あらかじめWMP12にリモート制御やメディア再生の許可を行なえば、リモート再生は簡単に実行できる。受信側で各許可設定を行なってから、送信側のWMP12上で送信するメディアファイルを右クリックし、メニューから<リモート再生>を選択すると受信可能なデバイスが列挙。WMP12の場合、<先方のユーザー名(コンピュータ名: デバイス名)>という形式になるので、同項目を選択すれば、リモート再生が行なわれる(図345~350)。

図345: WMP12を起動し、<ストリーム>ボタンをクリックすると表示されるメニューから<プレーヤーのリモート制御を許可>を選択する

図346: すると確認をうながすダイアログが表示されるので、<このネットワーク上でリモート制御を許可する>をクリックする

図347: 続いて先ほどのメニューから<デバイスでのメディア再生を自動的に許可>を選択し、ダイアログの<すべてのコンピューターとメディアデバイスを自動的に許可する>をクリック

図348: 今度は別のWindows 7マシンでWMP12を起動し、このコンピュータにしかないメディアを右クリック。メニューから<リモート再生>→{先ほど設定したコンピュータ名}と選択

図349: リモート再生ウィンドウが開き、再生予定のコンテンツが並ぶ。後は再生トラックを選択して再生ボタンをクリックする

図350: すると最初に設定を行なったWindows 7マシンのWMP12で、リモート再生が行なわれる

ただし、このケースの場合、WMP12がDLNAデバイスとなるため、どちらか一方のWMP12を終了すると再生が終了してしまうが、LAN内にDMPが存在する場合、WMP12を終了しても公開したライブラリの再生は可能だ。なお、コンテキストメニューからのリモート再生はWMP12だけでなく、通常のエクスプローラからも使用できる(図351)。

図351: こちらはエクスプローラ上でメディアファイルを右クリックしたところ。ご覧のように<リモート再生>が用意されている

また、今回は細かく検証していないが、デジタル家電などを対象にリモート再生を行なう場合、再生するメディアファイルのコーデックやコンテナーによっては、正しく再生されないことも。その際はWMP12側でトランスコード(変換)されるようだ。このトランスコード機能はネットワーク帯域によっても調整されるので、後述するリモートメディアストリーミング機能で再び触れることにしよう。