デスクトップを覗き見る「Aeroプレビュー」

最後の「Aeroプレビュー」は、他のウィンドウを透明化し、デスクトップやデスクトップガジェットなどを覗き見るというもの。Windows 7ベータ版やRC版では「Aero Peek(ピーク)」の名で呼ばれていた機能だ。Aeroプレビューは他のAero機能と異なり、個別に動作するものではなく、Windowsフリップ(旧クールスイッチ)やライブサムネイルなどに用いられる。

例えばWindowsフリップ実行時にライブサムネイルを選択すると、非選択のウィンドウがフレーム表示に切り替わり、現在選択しているアプリケーションが視覚的にもわかりやすくなるというものだ。また、タスクバーにある<デスクトップの表示>ボタンにマウスオーバーすると、すべてのウィンドウがフレーム表示なり、デスクトップやデスクトップガジェットの確認を容易に行なえる。

なお、同ボタンをクリックすると、すべてのウィンドウを最小化/元に戻すをトグル式に切り替えることも可能。従来のWindows OSにおける「デスクトップの表示」ショートカットアイコンをタスクバーに内蔵し、Aeroプレビュー機能を兼ね備えた新機能と言えばわかりやすいだろう(図194~196)。

図194: Windowsフリップ使用時に特定のアプリケーションを選択していると、他のウィンドウがフレーム表示となる

図195: ライブサムネイル表示中も同じように、特定のアプリケーションを選択すると、他のウィンドウがフレーム表示になる

図196: Aeroプレビュー機能を用いたデスクトッププレビュー。タスクボタンの右端にあるボタンにマウスポインタを重ねると実行される

なお、こちらも機能も簡単な操作で無効にできる。<デスクトップの>表示ボタンを右クリックし、メニューから<デスクトップのプレビュー>のチェックを外すから、「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」ダイアログにある、「Aeroプレビューによるデスクトッププレビュー」セクションの<Aeroプレビューを使用してデスクトップをプレビューする>をクリックしてチェックを外せばよい。

ただし、前述の設定はあくまでもデスクトッププレビューに対するものであり、Aeroプレビューを無効にするわけではない。そのため、WindowsフリップやライブサムネイルのAeroプレビュー機能はそのまま有効状態となる(図197~198)。

図197: <デスクトップの表示>ボタンを右クリックし、メニューから<デスクトッププレビュー>のチェックを外すことで、デスクトッププレビュー機能を無効にできる

図198: もしくは「タスクバーと[スタート]メニューのプロパティ」ダイアログにある<Aeroプレビューを使用してデスクトップをプレビューする>のチェックを外し、<OK>ボタンをクリックする